Side「A」 人魚伝説の島

2/2
前へ
/177ページ
次へ
   ついに明日の夕方、その祭りが行われます。  ――私がこの島に潜入してから7日目のことです。  現在は、2018年7月18日、PM21時46分 島の森深くに張った簡素なテントの中でこの記事を書いています。  ……正直、残すかどうか非常に迷いました。  これまでに私か聞いたこと、見たことが余りにも浮世離れしていて、実際にこう体験しているにも関わらず、こうしてパソコンを叩いていると全て悪い夢なのかも、そう感じることが多分にあるからなのです。  フッ、まさか願望でも交ざっているのでしょうか。何せこれほどまでに壮絶で恐ろしいとは思いませんでしたから……。正直、甘く見過ぎていたのかもしれません。  確かに、これは厳重に秘匿としないことには。  また、私がこの先どうなるかは非常に不安でもあります。ただ、それでも、やはりここはライターとしての矜持や生活資金、また、彼女の為、ここに事実を残そうと思います。  まずは彼女との出会いから記録しておきます。尚、予め書いていた文章も合わせて時系列に沿ってペーストしますので了承下さい。
/177ページ

最初のコメントを投稿しよう!

134人が本棚に入れています
本棚に追加