海の神様と山の神様。

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禍罪(まがつみ)・・・。 原田(はらだ) 大志(たいし)は人だが・・・ソレだ。 『・・・狼王(ろうおう)・・・蒼月(そうげつ)はコイツのこと、許してるの? 蒼月(そうげつ)の匂いが微かにするけど・・・』 狼鷲(ろうしゅう)のその言葉に俺は『え?』と声を発し『そうなの?』と訊ねてみたのだけれど、狼鷲(ろうしゅう)からの答えはなく、意図的に無視をされてしまった俺は仕方なく狼王(ろうおう)のことを考えていた。 狼王(ろうおう)・・・それは通り名で狼王(ろうおう)の名は『蒼月(そうげつ)』。 そう・・・蒼月(そうげつ)・・・。 その名も本当の名ではないけれど、狼王(ろうおう)の名は『蒼月(そうげつ)』だ。 蒼月(そうげつ)のその名に『(あお)』と『月』が付くように蒼月(そうげつ)の目は青く、長い髪は真冬の月のように白い。(これは余談だが『蒼色(そうしょく)』は『青』と言うよりは『緑色』だ。それなのになぜ『あお』と言うのかと言えば『(あお)』と言う言葉は元々は目立たない色を表していたからでそこには灰色も含まれており『顔面蒼白』や『蒼白い顔』などと言うときの『蒼』は『青』と言うよりは目立たない色や灰色などの寒々とした色を意味するとも言われている)
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