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純情ハニーボーイ
『昨日ぶりですね。』
ニコニコ笑いかける少年は昨日俺が大迷惑をかけた少年。
名前は【みゆ】と言うらしい。
女の子みたいな名前だなって思っていたら、
『今、女子みたいな名前だなって思ったでしょ』
と言われた。どうやら見透かされているようだ。
『お兄さんの名前も聞きたいな』
「えっ俺?!」
「俺の名前なんか聞いてどーすんの…?」
『別にいいじゃないですか。減るもんでもないでしょ?』
うーん。最近の中学生は何を考えているのか全く分からないなー
「三木 理人。」
『あの、じゃあ、三木さんって呼んでもいいですか?』
いいけど、って言ったら、良かったです!ととってもうれしそうだ。
『お花屋さんだったんですね。』
『昨日の悩みは大丈夫ですか?』
あーーー
沢山話しすぎてどれの事を言っているか分からないが、酒を飲んで、愚痴を言って、だいぶスッキリしたので、まぁ解決したのかな…?
「んーまぁボチボチだなぁ」
「てか、お前の友達はどーなったの?」
そっちの方が俺の悩みより重大な内容だ。
「あのあと連絡して、今日、会って話すらしいです。
三木さんに感謝してましたよ。その子。」
それはよかったっと胸を撫で下ろす。
「三木さんはいつもあのコインランドリーを使ってるんですか?』
「おう。洗濯機が壊れてさー。買う金が貯まるまでの間はあそこでお世話になる気だぜ」
『じゃあ、今日の夜も会えますね!』
え?
『三木さんなんか嫌いなものありますか?俺食べるもの持ってきます』
え?え?
『じゃあ、また夜に。あの時間に待ってて下さいね?』
えええーー。
今日の夜も会うことになってしまった。
あんな時間に未成年が歩いててもいいのかな…?
まぁうん。本人が来る気なら仕方がないか。
俺そんなに懐かれる事したかなー?
……。
良くわかんないけど、とりあえず仕事がんばろ。
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