純情ハニーボーイ

1/1
前へ
/5ページ
次へ

純情ハニーボーイ

『昨日ぶりですね。』 ニコニコ笑いかける少年は昨日俺が大迷惑をかけた少年。 名前は【みゆ】と言うらしい。 女の子みたいな名前だなって思っていたら、 『今、女子みたいな名前だなって思ったでしょ』 と言われた。どうやら見透かされているようだ。 『お兄さんの名前も聞きたいな』 「えっ俺?!」 「俺の名前なんか聞いてどーすんの…?」 『別にいいじゃないですか。減るもんでもないでしょ?』 うーん。最近の中学生は何を考えているのか全く分からないなー 「三木 理人。」 『あの、じゃあ、三木さんって呼んでもいいですか?』 いいけど、って言ったら、良かったです!ととってもうれしそうだ。 『お花屋さんだったんですね。』 『昨日の悩みは大丈夫ですか?』 あーーー 沢山話しすぎてどれの事を言っているか分からないが、酒を飲んで、愚痴を言って、だいぶスッキリしたので、まぁ解決したのかな…? 「んーまぁボチボチだなぁ」 「てか、お前の友達はどーなったの?」 そっちの方が俺の悩みより重大な内容だ。 「あのあと連絡して、今日、会って話すらしいです。 三木さんに感謝してましたよ。その子。」 それはよかったっと胸を撫で下ろす。 「三木さんはいつもあのコインランドリーを使ってるんですか?』 「おう。洗濯機が壊れてさー。買う金が貯まるまでの間はあそこでお世話になる気だぜ」 『じゃあ、今日の夜も会えますね!』 え? 『三木さんなんか嫌いなものありますか?俺食べるもの持ってきます』 え?え? 『じゃあ、また夜に。あの時間に待ってて下さいね?』 えええーー。 今日の夜も会うことになってしまった。 あんな時間に未成年が歩いててもいいのかな…? まぁうん。本人が来る気なら仕方がないか。 俺そんなに懐かれる事したかなー? ……。 良くわかんないけど、とりあえず仕事がんばろ。
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加