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 俺は星の送り主を辿った。そこに表示された『ルシファー』と書かれた名前をクリックすると、自己紹介のページが表示された。 ──作品は無い。「読み専門です」とだけ書かれている。  俺は嬉しかった。性別や嗜好は分からないが、誰かが見つけてくれた事が嬉しかった。しかし俺はその時、一つの問題に突き当たった。 「御礼ってした方が、いいのかな……」  もし作品を書いている人なら、こちらも読んでみるべきだ。しかし、作品は書いていない。  そこで俺はサイトの機能を調べると、個人的にメッセージのようなものが送れるという事に気が付いた。 ──これだ。思い切って送ってみよう。  もしかしたら、普通は届く星の全てに反応することはないかもしれない。  しかし俺は生まれて初めて届いた星であること、それが飛び上がるくらいに嬉しいことを、どうしても伝えたかった。  初めて惑星を見つけた人は、その星の名付け親になるらしい。俺は悩んだ末にメッセージを送った。 「初めまして、ルシファーさん。この度は読んで頂きありがとうございます♪ その上スターも贈って頂き、とても励みになります。初めてスターを贈ってくれたルシファーさんは、僕にとっては『一番星』です。感謝の気持ちで一杯です」 
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