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目をギラっとさせエミルめがけて突っ込んだ。
ーードタッ!
逃げようとするも椅子ごと倒され
「痛って……何やってんだお前。や、やめろばかっははは!」
またくすぐり地獄が始まろうとしていた。その時、ガチャリと扉が開く音。
現れたのは神ショウタ。低身長を気にする小ぢんまりしたリーダーだ。
はしゃいでいる二人に呆れ顔で
「この暑い中何やってんのさ、元気だなぁ」
隙を見てアリスを向こうに突き放すと服をパタパタさせ
「こいつがくすぐってきたんだよ。ったく汗かいてきた」
アリスは、のそりと起き上がり
「おぉっカミ降臨だ! なら仕方ない、今日のとこは勘弁してあげるけど覚えてなさい」
それはこっちのセリフだと一蹴するエミル。
「カミって呼ぶな、ジンだ。小学校の頃からどれだけ馬鹿にされてきたことか……。
それはそうと、もうみんないるのか?」
ハルキがキーボードを打つ手を止め
「いえ、スズさんがまだですね」
「まぁ始めるか。たぶんいつものだろうし、そのうち来るだろ」
いつものというのはファンクラブ対応である。ミスキャンパスのためファンクラブがあるのだ。
するとアリスはエミルの胸をじっと見つめ
「スズちゃん人気だもんねぇ……おっぱいでかいし」
エミルはムスッとして
「こっち見んなっ、お前も似たようなもんだろ!」
すると何故かショウタはため息を漏らして
「小さい……。そうだよな、身長高いもんな。スズより低い俺……世の中理不尽だ」
エミルはフォローしてやらねばと慌てて
「い、いやまぁ大事なのってサイズじゃないだろ。中身だよ中身!」
「そうだな……さて、早速始めるか」
こうして定期ミーティングが始まった。
ここでは各メンバーが超常現象の類の話を持ち寄り、合議して調査対象を決めることになっている。
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