廃村とロケット

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 そして例の動画の撮影場所へ到達。村の様子を撮影するのはハルキに任せ、残りで必死に周囲を探すのだが形見は見当たらなかった。 「たしかにここで落としたはずなのに。時間経ってるし、もうなくなっちゃったかな……」  悲しそうに肩を落とすミチルにスズは 「諦めないでもう少しだけ探してみましょうよ」 「でも場所は分かったし……あの、本当にみなさんありがとうございます」  その言葉に皆がやるせない表情を浮かべた。ショウタは仕方なしと 「もう日が暮れるから長くはいれない。でも後5分だけ探してみよう」  それからしばらくして、もう無理かと諦めムードとなった時だった。  見るからに真っ青な顔のアリスが 「ゆゆ、幽霊っ……!」  ドサッっと倒れこむ。気づいた周囲がその方向を見ると、夕暮れ時で輪郭はぼやけるが、確かに白装束をまとった子供と思える姿が確認できた。  一同が思わず息を飲む中、子供はすぐにさぁっと走り何処かへ行ってしまう。ショウタは唖然としながら 「どうしてこんなところに……」 「な、なぁ。赤い印って呪いとかじゃねえよな……」  とエミルは後退りしながらアリスを起こす。ショウタは子供が走り去った方に目をやりながら 「たしかに立ち入らない場所と言われたけど……」  しばらくその場で固まる他なかった。そして気持ちを整え引き返すことを決めて皆が歩き出すと、きゃあっ!と悲鳴が。  ミチルが足をくじいてしまったようだった。スズが手を差し伸べ 「大丈夫? 足元悪いから気を付けないと、ほら立てる?」 「ごめんね、ありがとう」  その後にまたも悲鳴、アリスだった。 「ね、ねぇこっちに来てるよ……?」  と泣き顔で指差す先には子供と大人と思える人影。しかも明らかにこっちに向かってきているではないか。  エミルは泣き顔で 「まじかよなんで増えてんだよ……!」  アリスはエミルに引っ張られながら
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