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「あと一回」分析結果
本日は2024年10月16日に結果発表になりました妄想コンテスト、「あと一回」について統計を示します。
いかにもぎりぎりまで追い詰められ、逆転を狙うような緊張感の走る物語が多くなりそうです。けれど読ませていただいたところ、いろんなシチュエーションが楽しめました。さて結果発表ではどんな作品が選ばれたのでしょうか。
さっそく本題に入りたいと思います。
それではまず、注目の作者様は――。
池田春哉さんの「黒恋沙汰」が大賞!(青春ストーリーを描くアオハル神、今年も大賞獲得おめでとうございます! しかもなんと、大賞最多タイの4回に並びました!)
夜空の散歩者さんの「書き換えられたスケジュール」が準大賞!(家族を失うシリアスな物語ですが、こんなにも胸に迫る書き方ができる筆力が素晴らしかったです!)
高木アイコさんの「あと一回の功罪」が入賞!(読ませていただいたときに、まさにお題が求めている作品だ! と納得しかありませんでした。選出されたい方は必読ではないでしょうか!?)
阿坂 春さんの「夏の遺影」が佳作!(2回前に、「これからたびたび選出されると思いまーす!」と言いましたがさっそくですね! しかも選出時のしいたけ率の高さがなんとも羨ましいです)
瀬野凜花さんの「「あと一回」は永遠に」が超短編賞!(切れ味鋭い作者様じゃないと取れない賞さすがです! 未読だったのが残念ですが後でゆっくりお邪魔します)
そして優秀作品が――。
月夜さんの「もう一回」
いぬいりんこさんの「扉」
日比野うたかたさんの「あと一回の使いみち」
秋月 一成の「新入り奥方は御殿の呪いを解き明かす」←おったわ!
多田 莉都さんの「魔法部隊への道」
待井小雨さんの「苔丸」
乃上さりさんの「ヒタムダクンの壺」
ということで、前回の鬱憤を晴らすかのようにフォロワーの作者様が近所の飲み屋状態となっておりました。それもよくお名前を見る作者様ばかりですね。(約1名を除く)おめでとうの挨拶まわりだけでビールがぬるくなってしまいそうです。
そして今回、エブリスタのコメントとしましては――。
『「あと一回」がもつ言葉の意味を、どれだけうまく料理できるかで面白さが変わってきたように思えます。』
最近の選考では、お題の活かし方を強調しているのは皆、感じているところだと思います。「お題は素材だ、これで勝負しろ!」と突きつけられている気がしました。
『その中で、過程や理由に説得力がある作品が全体的に完成度が高かった印象です。一方で、もう一歩踏み込めていればより面白くなったのでは、と感じる作品も見受けられました。』
どの程度の文字数で話をまとめるのが得意かは作者様によって違うと思いますので、8000字以内で過不足なく書ける作者様は妄コンに強いんだろうなって感じます。
それでは分析の結果に移りたいと思います。
【分析対象:227回「あと一回」】
【作品数 537作品】
今回、選出された作品はネガティブな要素を含むものが多く、「あと一回」を追い求めた先に待つ不気味な結末、というのが最も期待値の高いお題の使い方だったのかもしれませんね。(そういうところ無視するのが悪いのわかってるよー! けど自由人だからお題に縛られたくないんだもんー!)
受賞作は、賞金枠3作品、佳作5作品、超短編賞1作品、続きが読みたい賞1作品、それにトンデモ賞なし、優秀作品が13作品で、計23作品の選出となりました。
では分析結果発表に移ります。 ――おっとその前に!
今回は「超短編賞」が「超短編」で「賞」ではなかったり、該当なしの「トンデモ賞」が表示されていなかったり……なんか全体的にへんな感じがしました。なんなんだろう、この発表の裏に漂う違和感は……。
では、気を取り直して。
じゃじゃん!
【全体の受賞比率 4.3%】
今回は23作品あたり1作の選出でした。
※ここでいう「受賞」とは、大賞・準大賞・入賞・佳作・超短編賞・続きが読みたい賞・トンデモ賞および優秀作品を指し、ピックアップルーキー賞は除いています。
では最初に全応募作品のジャンル別の割合を示します。横軸がジャンルで縦軸が割合(パーセント)になります。
今回のジャンル予想ですが――。
今回は「あと一回」とのことで、恋愛・青春およびコメディが増えたと予想したいと思います。(いったいどんな「あと一回」をせがんだのかはご想像にお任せします)
では、赤が昨年(2023年)の平均、青が今回のコンテストのジャンル分布になります。
じゃじゃん!
なんと、今回は平均の分布と大きな差はあまりなく、あえて言うならファンタジー系がちょっと多かったくらいでしょうか。
では次にジャンル別の受賞割合を示します。
じゃじゃん!
今回もさまざまなジャンルから選出がありましたが、歴史・時代とミステリーが高い割合となりました。応募数の少ない歴史・時代で2作品の選出がありました。
実数では鉄板のヒューマンドラマが8作品、青春が4作品、ミステリーが3作品、ほか2作品以下で、数でいえばヒューマンドラマ寄りだと思いました。
では、次に紹介させていただくのが、「文字数ごとに分けた場合の、応募作品の割合」になります。
こちらも昨年のコンテストの平均文字数と比較して示します。赤が昨年の平均、青が今回のコンテストの分布になります。
じゃじゃん!
ここでX軸の1から14までの数値は、読書時間、つまり文章の長さを示しています。1分あたり600文字です。
ただし、「読書時間1分」は「100から600文字」、「読書時間14分」は「7801から8000文字」と範囲が狭くなっています。
今回は応募作品の文字数分布は不揃いですが、1分と14分がちょっと多いくらいの結果になりました。最近は14分作品が少なかったのですが、選出率の高さを考えてギリギリを攻める方が増えたのかもしれません。
では、今度はそれぞれの文字数(読書時間)ごとで、受賞率がどう違うのかを示します。
じゃじゃん!
今回もいつもと同じように、文字数多めに軍配が上がったようです。だいぶ安定してこのような傾向になっていますので、いよいよ分析の必要性に疑問符が付せられる時がきたようです。
今回、連載中は【28作品】、過激表現の応募作品は【13作品】、規定外は【5作品】ありました。
これらの中で選出はありませんでした。
★
さて、今回も「超☆優秀作品」の紹介をさせていただきます!(あくまで個人の好みが強いのですが)🤩
☆彡多田 莉都さんの「魔法部隊への道」
『王家の魔法部隊入隊を目指して最後のミッションに挑む主人公。竜を倒しミッション達成かと思いきや、やってきたのは想像を超えた絶望。追い詰められた活路を見出すには、いったい何が必要なのか――?。激熱バトルに読者の胸も熱くなる一作、ぜひ爽快なひとときを!』
☆彡日比野うたかたさんの「あと一回の使いみち」
『今は亡き母を回想する物語。かつて母の日にプレゼントした「なんでも券」。速攻で使われたけど、最後の一回が残り、どう使われるのか気になって――。残された1回に込められた母の愛に涙があふれることうけあいの物語、ぜひおひとりでお読みください!』
今回の拙作、「新入り奥方は御殿の呪いを解き明かす」は楽しく書けた自信作でしたが、お題が求めるものとはほど遠い感じとなってしまいました。しいたけに届くにはもうちょっと従順にならなければならないかもしれませんね。相変わらず自由度高めの秋月一成、静かな水曜日の17時を過ごしました。
でもペコメでお祝いくださった皆様には感謝申し上げます!
本日は以上です。
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