360人が本棚に入れています
本棚に追加
/148ページ
「あなたを消した理由」分析結果
本日は2024年5月8日に結果発表になりました妄想コンテスト、「あなたを消した理由」について統計を示します。
「~理由」シリーズって、いままでいろいろありました。
「あなたを嫌いな理由」
「あなたを選んだ理由」
「私が泣いた理由」
「ドキドキの理由」
「この仕事を始めた理由」
「あなたと離れた理由」
「この仕事を辞めた理由」
「桜を嫌いな理由」
ペアになっているものもありますが、どちらかといえば否定的な理由が多かったように思います。そして、今回は、その最たるもの――「あなたを消した理由」となりました。
「消えた」ではなくて、「消した」というところに不穏な空気を感じさせます。憎悪の果てに殺したのか、心の中からかき消したのか……でも、それ以上にさまざまな工夫を凝らした消す理由を目の当たりにすることができました。
では、さっそく本題に入りたいと思います。
それではまず、注目の作者様は――。
早川素子さんの「遺された自画像」が大賞!(古参の方ですが、じつは昔からフォローさせていただいています。読み逃しが悔やまれますが、あとでお邪魔したいと思います!)
それから優秀作品が――。
潜水艦7号さんの「Smash」←連続選出!
桜 花音さんの「渇心」
というフォロワーの作者様の選出結果でした。新しい風が吹いているのでしょうか、選出作品数が減った以上にだいぶ減ってしまいました。
まだまだ今年が始まらない作者様は、2週間後の「おなかが空いた」で空虚な腹のうちを満たしていただきたいと思います。
そして今回、エブリスタのコメントとしましては――。
『静かな雰囲気かつシリアスな作品が多く集まった今回のテーマ。(中略)読み応えのある作品を楽しめる回でした。』
ですよねー、全体的に笑える物語を書いてはいけないような厳かな雰囲気がありました。皆様、真面目にお題に向き合っていらっしゃったのではないかと思います。
『反面、テーマがあまり活かされていないなと感じる作品が多く、難易度は高めだったかもしれません。』
はい、たしかに難易度高めでしたね。個人的には納得のいく作品を書けたのですが……最近はどうも波長が合わないようです。(←それってあなたの感想ですよね、と言われそうですが)
それでは分析の結果に移りたいと思います。
【分析対象:216回「あなたを消した理由」】
【作品数 718作品】
今回は応募数が若干多めになったようです。難しいお題は作者様の筆に火をつけたようです。(筆が燃えてしまわないか!?)
そして受賞作は、賞金枠3作品、佳作5作品、超短編賞1作品、続きが読みたい賞なし、それにトンデモ賞1作品、優秀作品が13作品ということで、変更になった応募要項通り、今回も23作品の選出となっておりました。
今回もしいたけは不変のようですが、優秀作品の行列が短くなってしまったのは、やっぱり寂しい気がします。
では分析結果発表に移ります。じゃじゃん!
【全体の受賞比率 3.2%】
今回は31作品あたり1作の選出のようです。かなり厳しい選考ですね、どうか情熱の炎を消した理由になりませんように。
※ここでいう「受賞」とは、大賞・準大賞・入賞・佳作・超短編賞・続きが読みたい賞・トンデモ賞および優秀作品を指し、ピックアップルーキー賞は除いています。
では最初に全応募作品のジャンル別の割合を示します。横軸がジャンルで縦軸が割合(パーセント)になります。
今回のジャンル予想ですが――。
今回はさすがに「あなたを消した理由」ということですので、ミステリーやホラー寄りになっているとしか思えません。
では、赤が昨年(2023年)の平均、青が今回のコンテストのジャンル分布になります。
じゃじゃん!
おおっ、さすがに今回は予想通り、ミステリーとホラーが増えた回となったようで、ほかは全般的に横ばい~減少だったようです。まあ納得の偏りでした。
では次にジャンル別の受賞割合を示します。
じゃじゃん!
実数とすれば今回、王道ヒューマンドラマが8作品、ファンタジーが4作品、ほかが2作品以下でした。歴史・時代は6作品のうち2作品の選出なので突出して見えますが、歴史ジャンルのあるあるのっぽさん現象ですね。
では、次に紹介させていただくのが、「文字数ごとに分けた場合の、応募作品の割合」になります。
こちらも昨年のコンテストの平均文字数と比較して示します。赤が昨年の平均、青が今回のコンテストの分布になります。
じゃじゃん!
ここでX軸の1から14までの数値は、読書時間、つまり文章の長さを示しています。1分あたり600文字です。
ただし、「読書時間1分」は「100から600文字」、「読書時間14分」は「7801から8000文字」と範囲が狭くなっています。
今回は3分以下の作品が若干多かったようです。連絡先を消された人も命を奪われた人もたくさんいたと思うのですが、一発ネタで消されてしまった登場人物はかなり多かったようです。なんて不遇なキャラクターたちでしょうか……。
では、今度はそれぞれの文字数(読書時間)ごとで、受賞率がどう違うのかを示します。
じゃじゃん!
今回はさいわい、少ない文字数でもある程度選出がありました。そうでなければ切れ味鋭い掌編で勝負する作者様の立場がなくなってしまいます。
けれど1分作品の選出はなく、遠い昔のことのように感じてしまいます。
今回、連載中は【49作品】、過激表現の応募作品は【27作品】、規定外は【12作品】ありました。これらの中で選出作品はありませんでした。
【超・優秀作品】
さて、今回の超優秀作品のご紹介です。
☆彡桜 花音さんの「渇心」
『主婦として生きてきた主人公は、社会とのかかわりも心を分かち合う相手も持てず孤独を抱えていた。そんな主人公のもとに届く優しいメッセージ。けれど口座の残高が減っていることを夫に気づかれて――。主人公の本音が生々しく、多くの主婦の共感を得る物語に違いありません。それに、そうくるかー! というどんでん返の展開しもお見事でした!』
※優秀作品の選出数がフォロワーの作者様の中で3作品以上あった場合、2作品を紹介させていただいております。
★
さて申し訳ないことですが、リアルの時間がタイトなため、しばらく読書の時間が取れなくなってしまいます。
ですので現在開催中の妄コン「引越し」~4,5回の間、【超・優秀作品】コーナーをスキップさせていただきたいと思います。
落ち着いたらふたたびしれっと読みにうかがいます。
ということで本日は以上になります。
最初のコメントを投稿しよう!