383人が本棚に入れています
本棚に追加
それぞれの回における受賞作品の文字数の分布
本日は妄想コンテスト8回分の、文字数で分けた場合の受賞率について示したいと思います。
といいますのも、コンテストの結果を見ますと、文字数が多い作品に受賞が集中している回とそうでない回に分かれる傾向があることに気づいたからです。
これは「エブリスタの秘密」で記している内容ですが、エブリスタの中で妄想コンテストを審査するチームがいくつかあり、お題ごとに審査チームがローテーションで審査にあたっているものと思われます。
そして、そのチームの好みによって文字数が短いものが多く受賞する場合と、そうでない場合があるように思います。
したがいまして、ここでは文字数ごとの受賞率について示したいと思います。
集計対象は前回同様、120回「そして私は叫んだ」~127回「やまない雨」になります。
まずは全応募5624作品の文字数の分布を示します。
ここでX軸の1から14までの数値は、読書時間、つまり文章の長さを示しています。
「それ以外」といのは、調査時点でさらに執筆を進めて8000字を上回ったもの、あるいは削除で100字以下になっていた作品になります。
再度の説明になりますが、エブリスタの読書時間は1秒10文字ですので、一分ごとに600字ずつ増えています。
注意するのは、「読書時間1分」は「100から600文字(範囲501文字)」、「読書時間14分」は「7801から8000文字(範囲200文字)」と範囲が狭くなっています。
また、集計した際に加筆され文字数が多くなっている作品、あるいは削除され文字数が「0」となっている作品につきましては「それ以外」に分類しています。
分析対象となるコンテストは、前回と同様120回から127回になります
ちなみに応募作品のうち読書時間1分(600字以下)が最も多く、時間とともに比率は下がってゆき、さらに13分・14分といった8000字ぎりぎりの作品が多くなっており、グラフは逆Jの字型を示しています。
この傾向につきましては、例外なくすべてのコンテストで一致しております。
さらに、次に8回分全体の、それぞれの文字数(読書時間ごと)の受賞率を示します。
予想にたがわず、文字数が少ないものは受賞率が低く、文字数が多いもの、特に12分以上(7200文字以上)の受賞率が高くなっています。
文字数が少なくとも受賞できているものの中には、超短編賞が含まれますが、こちらは狙って取れるものではなさそうですね。
では8回分のコンテストの、文字数と受賞率の関係を示してみます。
【120回 そして私は叫んだ】
643作品の応募がありました。
二峰性になっているなんて、「短い作品からも受賞を出そう」と意図して選んでいるような気がしてしまいます。
【121回 負けられない戦い】
468作品の応募がありました。この回は若干少なめだったようですね。
この回に限っては例外的に多い文字数の作品の受賞が非常に少なかったです。
短い時間で勝負をつけに行った感があります。(本当か!?)
【122回 それからの日々】
691作品の応募がありました。平均的です。
「それから」という背景や未来を語る意味でも、完成度が要求された回なのではないでしょうか。短い文字数で受賞できた作品はほとんどありませんでした。
【123回 お金がない】
580作品の応募がありました。若干少なめの回となっています。
この絵はコメディが多かったのですが、やはり一発ギャグではなかなか通用しないようですね。お金がないことにより生まれる、独自性のある物語が好まれたように思います。
【124回 花言葉】
900作品の応募があり、作品数の多い回となっています。
この回は花言葉を織り込まれた完成度の高い物語が好まれていたように思います。受賞できなかった作品であっても完成度が高いものが多かったように感じました。
【125回 取り合い】
521作品の応募がありました。若干少なめだったようですね。
少ない文字数での受賞が目立ったため、とりあえずシチュエーション勝負だったところが大きいのではないでしょうか。
【126回 あなたを選んだ理由】
756作品の応募がありました。
しっかりとしたストーリー性のある物語が重視されたのか、文字数が多い作品が多く受賞していました。
【127回 やまない雨】
1065作品という多数の応募があった回です。
この回は、受賞した作品の文字数は様々でした。一場面を切り取った掌編からストーリー性の豊かな作品まで様々なのだと思います。
こう並べてみますと、この統計から法則を見出すのであれば、「偶数回は文字数の多い作品の受賞率が高い」ような気がします。
6分以下の作品の受賞が多いのは
120.121.125.127回となっています。
12分以上の作品の受賞が多いのは
122.123.124.126回となっています。
もしもエブリスタのチームが規則的なローテーションをしており、この結果から察するのであれば、
「偶数の回は長めでお願いします!」
という推測が成り立ちますが、本当にこの推測は正しいのでしょうか。
今後も検証を続けていきたいと思います。
本日は以上です。
今後はコンテストの発表がありましたら、随時分析を進めて結果を公開していきたいと思います。
最初のコメントを投稿しよう!