「道」分析結果

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「道」分析結果

本日は2023年7月19日に結果発表になりました妄想コンテスト、「道」について統計を示します。 「道」といえば、物理的な道だけでなく、進路や将来、運命と言った概念的な意味の道があると思います。多種多様な使い方が可能なだけに、さまざまな道の物語が楽しめたのではないでしょうか。とはいえ、物語の中でこのお題である必然性を考えると、概念的な「道」の使い方はなかなか工夫が必要だったのではないかと思います。 ちなみに漢字一文字のお題といえば、思い出すのが「猫」「光」「傘」、それから色シリーズですよね。過去のお題を思い出すたびに、それらに応募して砕け散った作品たちを思い出します。(なんか切ない……) では、さっそく本題に入りたいと思います。 それではまず、注目の作者様は――。 池田春哉さんの「運命の赤いルート」が大賞!(今年は快調な滑り出しから、ついに稀有な三度の大賞獲得者に! 2023年妄想王(キング・オブ・デリュージョン)筆頭では!?) 白山小梅さんの「夏恋、交差点。」が入賞!(ついにしいたけきましたね! 雰囲気のいい物語を書かれているからいつくるかと期待していましたけど、通帳にエブリスタと記入されますね!) ななせハチミツさんの「グリーンチューブ」が佳作!(展開を知らずに読むとドキドキ感がたまらないので、選評を読まないで作品を読んでいただきたいです。僕は既読でラッキーでした!)←しかも連続選出! 潜水艦7号さんの「確信犯」が佳作!(選評の通り、設定も展開も面白い、大人のエンタメ系読み物です。結果につながってよかったです。そして今年快調な選出ですね!) 阿坂 春さんの「天の道先案内人」が続きが読みたい賞!(少年の自然な優しさに心が洗われます。この雰囲気、まさに阿坂さんの作品と言った感じです。たしかに連載を期待してしまう一作です!) そして優秀作品が――。 夜空の散歩者さんの「新人研修はラビリンスで」 はじめアキラさんの「よりみち、よりみち。」 東 里胡さんの「My way」 桜 花音さんの「班長になりました」←連続選出! 多田 莉都さんの「Road to My Home」 味志ユウジロウさんの「Path Unknown」 と、今回もたくさんの作者様が選出されておりました。 涙を飲むことになった作者様は、これからも賞を追いかけつつ、次回の「追いかける」で目標に到達されるのを願ってください。 そして今回、エブリスタのコメントとしましては――。 「人生そのものを道と捉えたヒューマンドラマから、通学路をモチーフにした青春もの、旅は道連れ的な冒険ものなど、多彩なジャンルが集まった今回のテーマ」ということで、道の使い方はさっくり分かれていたようです。また、 「全体的に一本道・決まった道にフォーカスを当てた内容が多く、物語の分岐点として道を設けるような作品が少な目だったのは、意外だったかもしれません。」ということは、マルチエンディング形式でもよかったお題なのかもしれないですね。(←けどそういうのは落とされる運命) それでは分析の結果に移りたいと思います。 【分析対象:197回「道」】 【作品数 715作品】 今回の応募総数は最近の平均くらいに収まったようです。 そして受賞作は、賞金枠3作品、佳作5作品、超短編&トンデモ賞作品が1作品、続きが読みたい賞1作品、優秀作品が23作品ということで、しいたけに会えた方は10名となったようです。 前代未聞の「超短編&トンデモ賞」となるとどんな作品か気になって眠れなくなりますね。(というわけで読んでみました) では分析結果発表に移ります。 じゃじゃん! 【全体の受賞比率 4.6%】 今回は22作品あたり1作の選出でした。 ※ここでいう「受賞」とは、大賞・準大賞・入賞・佳作・超短編賞・続きが読みたい賞・トンデモ賞および優秀作品を指し、ピックアップルーキー賞は除いています。 では最初に全応募作品のジャンル別の割合を示します。横軸がジャンルで縦軸が割合(パーセント)になります。 今回のジャンル予想ですが――。 「道」ということですので、人生の進むべき道を描いたヒューマンドラマと、道からおどろおどろしいものが出てくるホラーを真っ先に思い浮かべました。もしかしたらファンタジー要素を持ち込む作者様も多いかもしれませんね。 さて、実際のところはどうでしょうか。 では、赤が昨年(2022年)の平均、青が今回のコンテストのジャンル分布になります。 じゃじゃん! a7183e5d-bd8c-490c-99be-9e0058bbc422 おおっ! 今回はヒューマンドラマとホラーが若干多い回となりました。恋愛は少なめだったようですね。 ちなみに新ジャンルの恋愛ファンタジーですが、恋愛に応募された73作品のうち16作品が恋愛ファンタジーでした。ようやっとこのジャンルも馴染みが出てきたなと言った感じでしょうか。(でも選ばれてはいない) では次にジャンル別の受賞割合を示します。 じゃじゃん! b4d3b324-3754-4e76-9f1c-fb32bb5aa9df 今回もさまざまなジャンルからバランスよく選出がありました。 とはいえ実数とすれば青春8作品、恋愛5作品、それから鉄板のヒューマンドラマ、ファンタジー、ホラーが4作品であり、恋愛・青春万歳の回となったようです。今回はお題からするとじっとりとした物語が多そうに感じたのですが、からっと爽やかな道が出そろったようですね。コメディが1作くらいは入っていたらありがたかったのですが。道だけにウェ~イ系なやつとか。 ★ では、次に紹介させていただくのが、「文字数ごとに分けた場合の、応募作品の割合」になります。 こちらも昨年のコンテストの平均文字数と比較して示します。赤が昨年の平均、青が今回のコンテストの分布になります。 じゃじゃん! 744f27cd-fe1b-4420-9843-6c4a0d5661e2 ここでX軸の1から14までの数値は、読書時間、つまり文章の長さを示しています。1分あたり600文字です。 ただし、「読書時間1分」は「100から600文字」、「読書時間14分」は「7801から8000文字」と範囲が狭くなっています。 今回は1分作品は少なめで、全体的に中間層の文字数の作品が多くなっていたようです。道は長くなければ道だと認識してもらえないですからね。 最近は14分作品が減っているようですが、今回も前回に引き続き昨年までの平均と同じくらいの割合はあったようです。創作にあたっては紆余曲折し、まさにビートルズのThe Long and Winding Roadとなった方も多いのではないでしょうか。 では、今度はそれぞれの文字数(読書時間)ごとで、受賞率がどう違うのかを示します。 じゃじゃん! ca9d78b7-9110-4270-81d4-73bb252750d5 綺麗な坂道にはなっていませんでした。 今回、連載中は【40作品】、過激表現の応募作品は【20作品】、規定外は【11作品】ありました。 ちなみに今回はこれらからの選出はありませんでした。 【超・優秀作品】 さて、今回の超優秀作品のご紹介です。 ☆彡桜 花音さんの「班長になりました」 『小学校の登校の話ですが、それぞれの登場人物のやり取りがリアル感のある目線で綺麗に書かれています。オチも清々しくて、読後には好感と清涼感でいっぱいでした!』 ☆彡夜空の散歩者さんの「新人研修はラビリンスで」 『ゲーム好きなら胸踊る新人研修、する方もされる方も楽しそうです。こんな会社に入社したかったと思わされる一作です! ちなみにちんちくりんも需要あり。』 そういえば先日、200回記念の募集が終わりましたね。 「これからもよろしく」とは独自性を醸し出すのがきわめて難しい、史上最高の難易度を誇るお題なのではないかと思いました。 それにもかかわらず多くの作者様が参加されていらっしゃったので、いまだに本棚を追いかけ切れていないです……。 本日は以上になります。 次回は選ばれるよう、水色丸々の神様にお願いしておきます。
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