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「これからもよろしく」分析結果
本日は2023年9月27日に結果発表になりました妄想コンテスト、「これからもよろしく」についての統計を示します。
妄想コンテストもついに200回です!
振り返りますと50回が「〇〇の半分」100回が「100」、150回が「ねえ、覚えてる?」から始まる物語、でした。
そして今回はエブリスタから作者及び読者の方々へのメッセージとも取れるお題でしたね。
今回は200回記念回ということもあって、参加された方はとても多かったようです。読ませていただいた作品にはたくさんのよろしくがありましたが、あまりの作品の多さに、フォロワーの作者様の作品ですら、ぜんぜん読み切ることができませんでした。
では、さっそく本題に入りたいと思います。
それではまず、注目の作者様は――。
乃上さりさんの「ハンゴンサマ」が河出書房新社賞!!(選出されればまず5分になるという賞、しかもホラーですから外れることはないでしょうね。おめでとうございます! さらに三連続選出さすがです!)
栄亭さんの「走れ!メロン!」が準大賞!!(やりましたね! 元気の出る物語を書かれる栄亭さんの選出、嬉しくなるのは僕だけではないはず! しかも連続選出、確変キマシタネ!)
藤村げっげさんの「まんまや食堂のカレーライス」が入賞!!(また参加されるようになってから、さっそく絡みまくりですね! 今後も目が離せない作者様です)
ななせハチミツさんの「ピンチヒッター」が佳作!(注目! 来月発売のホラー作家アンソロジー、「5分後にゾッとするラスト」の作者様のおひとりです! でもホラーだけじゃなくて多ジャンル書かれる作家様ですよねー)
潜水艦7号さんの「スーツアクター」が佳作!(ひとこと紹介文で“私は何がしたいのか”とありますが、そりゃあしいたけ狩りたいにきまっているでしょう! 快進撃が続いていて、今回3連続選出ですね!)
そして優秀作品が――。
蒼生光希さんの「遺された俺たち」←4連続選出、強し!
多田 莉都さんの「柚希、バスケ部キャプテンになる」
瑠璃 晶さんの「いっしょに食べよう晩ごはん」
高木アイコさんの「壊れたシャーペン」
杜乃うなさんの「ちょっとお節介させていただきます!〈1〉」
七澤 アトリさんの「キズアトの唄」
和來 花果さんの「ありふれたことだまの向こう側」
と、いつもながらたくさんの作者様が選出されておりました。
今回は応募総数が多くなり、選出も若干多めになると思ったのですが、大賞に相当する賞がエブと河出さんからあっただけで、ほかは大きな違いがなかったですね。結局は選出の難易度が上がっただけだったのでしょうか。
一方で「よろよろ……しくしく……」となった作者様は、次回の発表を心待ちにしていただきたいと思いますが、今度の発表はしばらく間が空いて10月18日(おくすり)と25日(運命のふたり)の2週連続発表になるのではないでしょうか。
そして今回、河出さんのコメントとしましては――。
「登場人物たちの過去と未来をつなぐ重要な言葉として使われ、奥行きある物語が多いのが印象的でした。」とのことで、お題の使い方の工夫に重きを置いたような内容でした。
エブリスタのコメントとしましては――。
「お題の使い方が似通った作品が多かったです。そのため、テーマをどれだけ作品内で印象付けられるかが、作品が印象に残るか否かに直結していたように思います。」とのことで、作者に向けたお題だけに、エモく使ってほしいという願いが込められているように思いました。
それでは分析の結果に移りたいと思います。
【分析対象:200回「これからもよろしく」】
【作品数 864作品】
今回は節目となる記念回ということもあって応募作品数は多くなりましたね。ただコロナ真っ盛りに行われた150回ほどは多くありませんでした。あの時は1200以上の作品が応募されていましたからね。
そして受賞作は、賞金枠4作品、佳作5作品、超短編1作品、続きが読みたい賞1作品、トンデモ賞なし、優秀作品が23作品ということで、普段よりひとつ多い34作品、そのうちしいたけは11個ということになりました。
では分析結果発表に移ります。
じゃじゃん!
【全体の受賞比率 3.9%】
今回は26作品あたり1作の選出でした。いつにもまして狭き門となりました。
※ここでいう「受賞」とは、大賞・準大賞・入賞・佳作・超短編賞・続きが読みたい賞・トンデモ賞および優秀作品を指し、ピックアップルーキー賞は除いています。
では最初に全応募作品のジャンル別の割合を示します。横軸がジャンルで縦軸が割合(パーセント)になります。
今回のジャンル予想ですが――。
人間関係を重要視するお題なだけに、ヒューマンドラマや、恋愛、青春など妄想コンテスト王道のジャンルが多かったのではないかと思います。
さて、実際のところはどうでしょうか。(そこまで言ってしまったのでドキドキ)
では、赤が昨年(2022年)の平均、青が今回のコンテストのジャンル分布になります。
じゃじゃん!
おお! 今回は珍しく予想が当たり、応募作品はこれらのメジャージャンルに集中していたようです。全体的にリアルワールドの物語が多い印象はありましたが、やっぱりジャンルにも反映されていたようです。あとはホラーがちょっと増えていて、他は全般的に少なかったようですね。
ちなみに新ジャンルの恋愛ファンタジーですが、恋愛に応募された129作品のうち16作品が恋愛ファンタジーであり、この点でもファンタジー寄りの作品は少なめだったようです。
では次にジャンル別の受賞割合を示します。
じゃじゃん!
今回もさまざまなジャンルから選出がありましたが、割合だけで見ればミステリーが優勢というところでした。このお題で謎が作れれば、なかなか面白い短編になりそうですね。
実数では不遇のヒューマンドラマの逆襲だったようで、ヒューマンドラマが15作品、続いて青春が5作品、ファンタジー・ホラー・ミステリーが3作品ずつでした。応募も選出も完璧にヒューマンのドラマ寄りですね。ひとことでいえばパーフェクトヒューマン。(懐かしい)
★
では、次に紹介させていただくのが、「文字数ごとに分けた場合の、応募作品の割合」になります。
こちらも昨年のコンテストの平均文字数と比較して示します。赤が昨年の平均、青が今回のコンテストの分布になります。
じゃじゃん!
ここでX軸の1から14までの数値は、読書時間、つまり文章の長さを示しています。1分あたり600文字です。
ただし、「読書時間1分」は「100から600文字」、「読書時間14分」は「7801から8000文字」と範囲が狭くなっています。
なんと、今回は圧倒的に文字数多めの回となりました。今年に入ってから、14分作品の割合が昨年の平均を上回った回は一度もなかったのですが、今回は大幅に上回っていたようです。やっぱり記念回ということもあって、皆様だいぶ力が入っていたのではないでしょうか。
では、今度はそれぞれの文字数(読書時間)ごとで、受賞率がどう違うのかを示します。
じゃじゃん!
今回の選出作品は割合からしても14分が最も多くなりました。振り返ってみますと特別回の受賞作品は5分シリーズへの掲載が多く見られます。もしかすると全体的な選考にも河出さんが関わっているのかもしれませんね。
今回、連載中は【41作品】、過激表現の応募作品は【25作品】、規定外は【10作品】ありました。
ちなみに今回はこれからの選出はありませんでした。最近は結果発表時点で8000字を超える作品はすっかり見なくなりました。(以前は結構ありましたよね)もしかしたら選考期間中に推敲して字数が多くなった場合、結果発表前の確認ではねられてしまうのかもしれませんね。
【超・優秀作品】
さて、今回の超優秀作品のご紹介です。
☆彡七澤 アトリさんの「キズアトの唄」
『主人公は女性で小型輸送機の操縦士。人から疎まれる入れ墨を彫っていて、恋人はその入れ墨を快くは思っていない。けれどその入れ墨が操縦士の主人公には大切なもののようで――。それぞれの思いや主人公の葛藤が明確ですが、なにより物語の臨場感がお見事な一作です。雰囲気に飲まれること間違いありません!』
☆彡瑠璃 晶さんの「いっしょに食べよう晩ごはん」
『主人公は長年勤めた会社を定年退職した。けれど楽しみが何もない。そんな主人公は隣の家の前で座り込むランドセルの男の子に気づく。それをきっかけに、想像もしなかった交流が始まって――。人と人の触れ合いが温かい、やさしい世界の一作です。特に年代を超えたやり取りのディテールがいきいきしていました!』
【御礼】
さて、余談ですが、今月いっぱいでアルファポリスのファンタジー小説大賞の投票が終わります。
オラに元気を分けてくださった皆たん、その節はどうもありがとうございます!
おかげさまで「読まれない」という不遇の事態だけは避けられそうです。
しかも花木葵音さんと、つなべ夏さんから熱い感想を頂けて感動しています!🤩
もう、思い残すことはないです……。
_:( _ ́ω`):_
本日は以上です。では次回は三週間後に!(たぶん)
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