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「おくすり」分析結果
本日は2023年10月18日に結果発表になりました妄想コンテスト、「おくすり」についての統計を示します。
最近では医学の進歩とともにお値段のすごい薬が次々と承認されていますね。日本人の寿命の延長だけでなく、税金が高くなる最たる理由だと揶揄されているようですが。
ところで平成の30年間に延びた国民の平均寿命は5年。その間の医療費の推移はざっくり20兆円⇒43兆円。だけど平均寿命が延びた内訳としては、おくすりをはじめとするお金をかけたからという理由だけでなく、国民全体の健康に対する意識の高まりが大きいのではないかと思います。
ほんとうに大事な「おくすり」とはいったい――。
そんな問いかけに対する答えが、たくさんの作品に詰まっていたように思います。
はい、「なにマジなコメントしてやがるんだァァァ!」とお怒りはごもっともです。なにせ「薬」は「楽しくて草」って書きますから、一番楽しめた読者が大賞です。(ほんとうか!?)
では、さっそく本題に入りたいと思います。
それではまず、注目の作者様は――。
仁科佐和子さんの「ユートピア」が佳作!(ふふふ、やっぱりきましたねクィーンニーナ……ではなくクイーン・ニシナさん。最近はコメディの印象が強かったのですが、ここにきてシリアスな物語が評価されましたね!)
そして優秀作品が――。
蒼生光希さんの「ぽっちゃりスパイは楽して痩せたい」←連続選出どこまで伸ばすのか!?
アズマさんの「執筆のオクスリ」
阿坂 春さんの「キミのこころを知るくすり」
多田 莉都さんの「名もなきヒーラー」
ゆづさんの「椎名くんは飲ませない」
佐々森りろさんの「恋煩いの処方箋」
砂たこさんの「モウスコシダケ」
七澤アトリさんの「殺虫剤とボイスレコーダーと私」
と、今回は優秀作品を中心に、実力派の作者様が選出されておりました。
一方で苦い思いをされた方は、「良薬は口に苦し! つまりスランプの治癒過程だ!」と次回以降のV字回復を夢見ていただけたらと思います。
ただし、「薬も過ぎれば毒となる」のであまり落ち続けると心身に悪いかもしれませんね。一方で「毒薬変じて薬となる」ともいいますから、薬と毒は表裏一体なのかもしれません。
でもこのお題、『薬屋のひとりごと』のアニメ化と何か関係あるのかなぁ……。最近のお題は、トピックやブームになっているものが出てくることが多い気がするし。前回の執筆応援とかも。(秋月のひとりごとです)
そして今回、エブリスタのコメントとしましては――。
「書き手の「こんな薬が現実にあったらいいな」という妄想を、存分に楽しめる楽しい回でした。」
ということで、まさに冒頭の「薬は楽しくて草」を自主回収するコメントとなったようです。また、
「良い意味でバカらしい効能によるコメディ作品も存在感がありました。」
あーっ、ついにバカって言った―! バカにつける薬はないからって、ひどいぞ運営ー!! ……ってコメディへのコメントに悪乗りさせていただきましたが、読ませていただいた作品にはたしかに楽しめるコメディが多かったと感じました。
それでは分析の結果に移りたいと思います。
【分析対象:203回「おくすり」】
【作品数 658作品】
今回は多忙で参加できませんでしたが、読ませていただいた作品はバリエーションに富んでおり、飽きのこない読書の秋となりました。
そして受賞作は、賞金枠3作品、佳作5作品、超短編1作品、続きが読みたい賞1作品、トンデモ賞なし、優秀作品が23作品ということでした。
では分析結果発表に移ります。
じゃじゃん!
【全体の受賞比率 5.0%】
今回は20作品あたり1作の選出でした。いつもより若干少なめとはいえ狭き門ですが、せめてこれくらいで勘弁してもらいたいものですね。
※ここでいう「受賞」とは、大賞・準大賞・入賞・佳作・超短編賞・続きが読みたい賞・トンデモ賞および優秀作品を指し、ピックアップルーキー賞は除いています。
では最初に全応募作品のジャンル別の割合を示します。横軸がジャンルで縦軸が割合(パーセント)になります。
今回のジャンル予想ですが――。
いつもお題の提示と同時に偏るジャンルを予想しているのですが――「おくすり」はヒューマンドラマとコメディかと思っていました。
では、赤が昨年(2022年)の平均、青が今回のコンテストのジャンル分布になります。
じゃじゃん!
今回は不思議な取り合わせで、コメディ・現代ファンタジー・SFという、妄想コンテストとすればマイナージャンルの作品が多かったようです。特にコメディが応募作品数2位であり、笑える回となったのもうなずけます。
ちなみに新ジャンルの恋愛ファンタジーですが、恋愛に応募された77作品のうち22作品が恋愛ファンタジーでした。
では次にジャンル別の受賞割合を示します。
じゃじゃん!
今回もさまざまなジャンルからバランスよく選出がありました。割合とすれば青春が一人勝ちのように見えますが、実数では王者ヒューマンドラマが10作品、青春が5作品、恋愛とSFが4作品となっております。
ただ、今回は恋愛選出4作品のうち3作品が恋愛ファンタジーでしたので、いよいよ悪役令嬢や転生王女が本気を出してきたのかもしれないです。(←ほぼ偏見)
★
では、次に紹介させていただくのが、「文字数ごとに分けた場合の、応募作品の割合」になります。
こちらも昨年のコンテストの平均文字数と比較して示します。赤が昨年の平均、青が今回のコンテストの分布になります。
じゃじゃん!
ここでX軸の1から14までの数値は、読書時間、つまり文章の長さを示しています。1分あたり600文字です。
ただし、「読書時間1分」は「100から600文字」、「読書時間14分」は「7801から8000文字」と範囲が狭くなっています。
今回はおおむね平均と同じくらいでした。おくすりの効果は短いものから長いものまであるから納得です。(絶対違うと思う)
では、今度はそれぞれの文字数(読書時間)ごとで、受賞率がどう違うのかを示します。
じゃじゃん!
今回の選出作品は12分と14分が7作品ずつであり、ほか短い作品でも一定の割合で選出されているようでした。
今回、連載中は【52作品】、過激表現の応募作品は【21作品】、規定外は【10作品】ありました。
ちなみに今回は過激表現からの選出が1作品ありました。
【超・優秀作品】
さて、今回の超優秀作品のご紹介です。
☆彡蒼生光希さんの「ぽっちゃりスパイは楽して痩せたい」
『優秀作品だったら真っ先に紹介したいと思う作品でした。主人公は自堕落な生活をして太った元スパイ。せっかく昔の仲間から入手した痩せ薬が奪われた。犯人の真の目的は――。アクション性が高くてわくわくする、おすすめの一作です!』
☆彡ゆづさんの「椎名くんは飲ませない」
『熱で倒れた椎名くんと、お見舞いにきた彼女の藤川さん――というシチュエーションですが、やり取りがまさに「楽しくて草」の世界でした。(笑)ちなみにフジミネコは不死身猫でも富士ミネラル麦茶でもありません』
さて、次回は発表が若干遅れたコラボ回、「運命のふたり」ですが、発表は今から一週間後になるかと思います。ただしイレギュラーの発表の場合は分析が遅くなってしまうかもしれませんので、その場合はご容赦頂きたいと思います。
本日は以上です。次回も乞うご期待!
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