「夏の終わり」分析結果

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「夏の終わり」分析結果

本日は2023年11月15日に結果発表になりました妄想コンテスト、「夏の終わり」についての統計を示します。 今回、物語の内容としては学生生活としての夏休みが多かったと感じましたし、特に夏休みの最後のイベントとしての花火や、夏休みの宿題が終わらずヒーコラしている感じの作品が目立ったように思いました。 一方で夏の終わりを「秋のはじまり」と捉えて、新しい季節の訪れを感じさせる前向きな物語もありました。 ちなみに昨年は「夏の夜」、一昨年は夏関連のお題はなく(「夕立」がそうかもしれませんが)、その前は「ひと夏の思い出」、その前が「ひんやり」、その前が「夏が来た」でした。 過去の結果発表を振り返ると、ちょっとした切なさを感じるようになりました。最近あまりお見かけしなくなった作者様のお名前があったりして、「今頃どうしているのかなぁ」と思ったりしてしまいます。 そう感じるのも、憂いを感じさせるこのお題のせいでしょうか。 では、さっそく本題に入りたいと思います。 それではまず、注目の作者様は――。 青のキカさんの「夏々風葬」が大賞!(この物語は巷(X)で話題になっていましたね。読まれた方は皆、感情を揺さぶられたのではないかと思います。納得の受賞、おめでとうございます!) 乃上さりさんの「夏送り」が佳作!(連続しいたけ! 文体の色気って、物語を美味しくいただくためのスパイスのようなものでしょうか。文字だけでこんなに雰囲気を作れる筆力がすばらしいです!) 七澤 アトリさんの「夏の終わりに」が佳作!(短編なのに隙のない設定とどう転ぶかわからないストーリー、そして納得の結末。やっぱりアトリさんのファンタジーは極上ですね!) 池田春哉さんの「ダブルワールドテイスティング」が佳作!(連続しいたけ! 今年は夏が止まりませんでしたが、こちらでは春哉さんの快進撃が止まらない!) 阿坂 春さんの「夏の終わりをコーディネート」が続きが読みたい賞!(阿坂さんのラブコメってはじめて読んだ気がしますが、ワクワク&可愛らしい物語で、続きが読みたいっていうのも頷けました!) 栄亭さんの「その微笑みが運ぶもの」がトンデモ賞!(ついにとんでもない方がトンデモ賞を! 女神様の挙動にワクワクが止まりませんでしたね! ちょっと前の準大賞に続き、しいたけ獲得おめでとうございます!) そして優秀作品が――。 滝人さんの「夏の終わりの恋語り」 高木アイコさんの「夏の終わりを写して」←連続選出! はじめアキラさんの「はなしあい、はなしあい。」 多田 莉都さんの「彼女の引力が僕を導く」←連続選出! 蒼生光希さんの「深夜、コンビニひまわりにて。」 多田 莉都さんの「夏の終わりに君は金髪に」←さらにダブル選出! NEURAL OVERLAPさんの「季環車は夏の夜の晦冥に」 と、今回はフォロワーの作者様がたくさん選出されておりました。 一方で今回のコンテストで「終わった……」と思われた作者様は、次回の結果発表でご自身のペンネームを「発見」できることを願っていただけたらと思います。 今回、エブリスタのコメントとしましては――。 「年々暑さが長引くなか、果たして夏の終わりとはいつなのか?」 と、めっちゃ共感する冒頭でしたね。今年は夏から冬への直行便となり、いい季節がなんとも少なく感じました。(ポイントはそこじゃない!?) 「休みの終わりを区切りとする発想はやはり多く、必然的に学生を主人公とした青春作品が目立っていました。」 というのは僕も読んでいて同じことを思いました。っていうか最近、妄コンの選出はホラーが減って青春寄りになっている気がするのは、僕だけではないのではないでしょうか。(今年の集計で明らかになるか!?) それでは分析の結果に移りたいと思います。 【分析対象:205回「夏の終わり」】 【作品数 764作品】 今回は応募総数がぶり返しましたね。もしかすると夏の終わりと聞くと反射的に提出物を仕上げてしまう習慣が身についてしまっているのかもしれません。そのせいか、募集期間間際での投稿がいつも以上に多かった気がします。 そして受賞作は、賞金枠3作品、佳作5作品、超短編賞1作品、続きが読みたい賞1作品、トンデモ賞1作品、優秀作品が22作品という、季節の終わりにふさわしい黄金比となりました。 では分析結果発表に移ります。 じゃじゃん! 【全体の受賞比率 4.3%】 今回は23作品あたり1作の選出でした。 ※ここでいう「受賞」とは、大賞・準大賞・入賞・佳作・超短編賞・続きが読みたい賞・トンデモ賞および優秀作品を指し、ピックアップルーキー賞は除いています。 では最初に全応募作品のジャンル別の割合を示します。横軸がジャンルで縦軸が割合(パーセント)になります。 今回のジャンル予想ですが――。 今回は「夏の終わり」とかけて、「青春」と解いてみたいと思います。なんか季節が錯乱していますが、これも地球沸騰時代におけるセニョリータ現象……いや、エルニーニョ現象の影響なのではないでしょうか。(ボケているうえに絶対違う!) では、赤が昨年(2022年)の平均、青が今回のコンテストのジャンル分布になります。 じゃじゃん! 6f31f8e1-d415-4f07-b16a-3404a4ad5741 やはり今回は平均の分布と比べて青春が著増、それに恋愛が微増の回となりました。こうしてみるとエブリスタのコメントの意味も納得できますね。 鉄板のヒューマンドラマは若干減っており、青春とヒューマンドラマが同着1位となっています。最近、青春は応募総数も多めですが、選出も多めな気がします。 ちなみに新ジャンルの恋愛ファンタジーですが、恋愛に応募された120作品のうち18作品が恋愛ファンタジーでした。あれ? まだ意外と少ない……?(けっこう気になる新ジャンル) では次にジャンル別の受賞割合を示します。 じゃじゃん! 64e9a54a-9c55-4618-9e5f-4ce34e168e8f 今回もさまざまなジャンルからバランスよく選出がありました。割合とすればホラーとファンタジーが良かったようです。コメディも比較的選出されていたようですが、恋愛はやっぱり不遇のジャンルなようです……。 実数では鉄板のヒューマンドラマと今回の主役、青春が7作品ずつでトップなのですが、ホラーが6作品、それにファンタジー・コメディ・恋愛が3作品(うち恋愛ファンタジーが1作品)となっていました。ホラー、最近少ないと言いましたが、あまりに暑い夏が続くので背筋が寒くなる物語が選ばれたのでしょうか。もう寒くなりましたけど。 ★ では、次に紹介させていただくのが、「文字数ごとに分けた場合の、応募作品の割合」になります。 こちらも昨年のコンテストの平均文字数と比較して示します。赤が昨年の平均、青が今回のコンテストの分布になります。 じゃじゃん! c1d0eb8e-2ef2-4ba3-8abf-77ba5a467078 ここでX軸の1から14までの数値は、読書時間、つまり文章の長さを示しています。1分あたり600文字です。 ただし、「読書時間1分」は「100から600文字」、「読書時間14分」は「7801から8000文字」と範囲が狭くなっています。 今回はどういうわけか平均と似通った分布となっていたようです。これくらい均一になっていますと、グラフの上に寝そべっても背中とお尻が痛くなさそうですね。(どういうシチュエーションだろう?) では、今度はそれぞれの文字数(読書時間)ごとで、受賞率がどう違うのかを示します。 じゃじゃん! 429a59da-bb55-43ff-84be-53e6d76c882a いつもながらこんな感じになっていますが、やっぱり文字数の少ない作品の選出はきわめて難しいようです。5分以下の作品に限って言えば、選出率はたった1.3%となっています。 今回、連載中は【56作品】、過激表現の応募作品は【17作品】、規定外は【15作品】ありました。規定外の作品はここのところだいぶ少なくなりましたね。 ちなみに過激表現からの選出が1作品ありました。 【超・優秀作品】 さて、今回の超優秀作品のご紹介です。 ☆彡蒼生光希さんの「深夜、コンビニひまわりにて。」 『主人公は齢三十の独身女性。大学生の男子とコンビニの深夜バイトをし、いろんな人たちと出会う物語りです。なんだかほのぼのしたり緊張感があったりキュンとしたり。いろんな感情が詰まった至高の一晩です!』 ☆彡NEURAL OVERLAPさんの「季環車は夏の夜の晦冥に」 『夏の旅人を秋の駅へ送り出す駅員の物語。短い作品ながら、季節の移ろいが色濃く感じられます。冒頭から一気に幻想的な雰囲気に包まれ、しかも意外な結末が待っている、とにかく不思議な物語です。当て字が洒落てますね!』 この「エブリスタ・コンテスト統計学」、いつも更新するやいなや読みに来てくださりありがとうございます! さて、「夏の終わり」の結果が発表された今日は11月中旬になりますが、残すところ今年もあとひと月半となりました。 おちおちしていると、いつの間にか来年になってしまいます。 そうなりますと、この分析をいつまで続けるか考えなければなりません。 最近はエッセイと分析中心で、あんまりまっとうな創作ができていませんからね。 そこで、ここは皆様に決めていただこうと思います。 今年の紅白歌合戦が終わるまでに20000スターに到達してしまった場合は、2024年も妄想コンテストの分析を続けたいと思います。(責任転嫁か!?) 「押さないで! 絶対押さないでェェェ!😆」 ポチッ( ^o^)ノ ☆→★ ……本日は以上です。😅
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