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「月夜の遭遇」分析結果
本日は2023年12月20日に結果発表になりました妄想コンテスト、「月夜の遭遇」についての統計を示します。
今回のお題はシチュエーションタイプでしたが、最近の傾向を反映してか、かなり場面を絞ってきましたね。
「月夜」は一体何を照らし出すのか。
「遭遇」はどんな関係の相手なのか。
とにかく雰囲気満載の、引き込まれるような物語が多かったのではないかと思います。
ですから読ませていただいた作品の中には心に響くものも多々あった回だと感じました。あの作品選ばれないかなーと心待ちにするのも、結果発表のひそかな楽しみとなっております。
では、さっそく本題に入りたいと思います。
それではまず、注目の作者様は――。
栄亭さんの「今夜、月というものが」が大賞!(独自の世界観と読者思いの作風で飛躍し、ついに最高到達点へ昇りつめた栄亭さん、ほんとうにおめでとうございます!)←しかも連続選出!
和葉さんの「月は見ている」が入賞!(選評の通り、複雑な心理描写がうまく描かれており、描写のディテールも心地よいです。筆力の高さを感じさせる一作でした!)←しかも連続選出!
ゆづさんの「悪者になりたかった月の夜に」が続きが読みたい賞!(読まれた方は「この作品は来るよ!」と確信したと思います。個人的には、ゆづさんの非コメディ作品では過去最高といえる良作でした!)
ゆるさないさんの「地の底から、あるいは地の上、咽び泣く」がトンデモ賞!(やっぱりトンデモないアイディアを思いつく作者様の獲るべき賞、愛すべき魔王の葛藤を楽しく読ませていただきました!)
そして優秀作品が――。
藤村げっげさんの「月下の虎は愛に鳴く」
池田春哉さんの「彼の文豪は愛を囁くとき月を仰いだ」←連続選出継続中!
和來 花果さんの「A moonless night🌙」
と、今回はフォロワーの作者様は少なめだったのですが、おふたりが賞金枠、おふたりが裏三賞ということで、そのあたりは嬉しいしいたけ狩り見物となりました。
それにしても妄コンに挑み続けて今年一気に開花された栄亭さん、結果を見て震えたのは僕だけではないはずです。
一方で今回のコンテストでご自身のペンネームに遭遇できなかった作者様は、次回の結果発表「化ける」の際に大化けの躍進をみせていただけたらと思います。
今回、エブリスタのコメントとしましては――。
「月夜という舞台が神秘性を感じさせるのか、何かしらの不思議やファンタジー要素を含む作品が非常に多かったです。」
ということでしたが、気になる応募作品のジャンル分布は実際に分析結果をご覧ください。
「出会いではなく“遭遇”というテーマから、宇宙人やモンスターなど“未知との遭遇”もイメージしやすかったようです。」
妄コンの経験を積んでいる作者様は、できるだけネタがかぶらないようにと、非リアルな物語が増えてくるのかもしれませんね。
ということでコメントもやはり「月夜」と「遭遇」という2点について触れられていたようです。今後もこういったコンボお題はたびたび出てくるかと思います。
それでは分析の結果に移りたいと思います。
【分析対象:207回「月夜の遭遇」】
【作品数 664作品】
今回は応募総数は平均くらいでした。限定シチュエーション効果により応募総数のインフレに歯止めをかけたようです。
そして受賞作は、賞金枠3作品、佳作5作品、超短編賞1作品、続きが読みたい賞1作品、トンデモ賞1作品、優秀作品が22作品と、きれいな月夜となりました。
では分析結果発表に移ります。
じゃじゃん!
【全体の受賞比率 5.0%】
今回は20作品あたり1作の選出でした。
※ここでいう「受賞」とは、大賞・準大賞・入賞・佳作・超短編賞・続きが読みたい賞・トンデモ賞および優秀作品を指し、ピックアップルーキー賞は除いています。
では最初に全応募作品のジャンル別の割合を示します。横軸がジャンルで縦軸が割合(パーセント)になります。
今回のジャンル予想ですが――。
今回は「月夜の遭遇」という幻想的な雰囲気が漂うお題でしたので、「ファンタジー」「ホラー」が多かったのではないかと思います。
では、赤が昨年(2022年)の平均、青が今回のコンテストのジャンル分布になります。
じゃじゃん!
なんと今回はきわめて珍しい、ファンタジー爆上がりの回となったようです。応募総数では現代ファンタジーが1位、ファンタジーが4位となっております。また恋愛が2位と多く、王者ヒューマンドラマがかなり少なくて3位という、普段とかなり異なった結果となっています。ホラーは普段と同じくらいでコメディーと青春が控えめとなっていました。こういうお題は大歓迎ですね。
ちなみに新ジャンルの恋愛ファンタジーですが、恋愛に応募された104作品のうち34作品となっており、こちらのファンタジーでも普段よりは多めかと思いました。
では次にジャンル別の受賞割合を示します。
じゃじゃん!
今回は比較的選出ジャンルが集中しており、割合とすれば青春が多く、ほか恋愛・ファンタジー・ホラー・ヒューマンドラマ、コメディが良かったようです。
実数では鉄板のヒューマンドラマが5作品ですが、それを超越して恋愛が9作品(うち恋愛ファンタジー2作品)、ファンタジー7作品、ほか青春5作品、ホラー4作品と、珍しく恋愛が花開いた回となりました。これも月の光の魔法でしょうか。
★
では、次に紹介させていただくのが、「文字数ごとに分けた場合の、応募作品の割合」になります。
こちらも昨年のコンテストの平均文字数と比較して示します。赤が昨年の平均、青が今回のコンテストの分布になります。
じゃじゃん!
ここでX軸の1から14までの数値は、読書時間、つまり文章の長さを示しています。1分あたり600文字です。
ただし、「読書時間1分」は「100から600文字」、「読書時間14分」は「7801から8000文字」と範囲が狭くなっています。
今回は全体的に文字数が多めとなり、14分作品が最多となっております。月の引力のいざないでしょうか、不思議な雰囲気におのずと筆も進んだようです。
では、今度はそれぞれの文字数(読書時間)ごとで、受賞率がどう違うのかを示します。
じゃじゃん!
いつもながら文字数多めの作品の選出が多かったようです。作中での月の大きさも、三日月のようにほっそーい月よりは満月のようにぶっとーい月のほうが多かったのではないかと思います。
今回、連載中は【33作品】、過激表現の応募作品は【22作品】、規定外は【3作品】ありました。最近、規定外の作品はだいぶ少なくなりましたね。昔と違って8000字を1字でも越えたらはぶんちょにされるシビア感があります。
ちなみに今回は過激表現から選出が1作品ありました。
【超・優秀作品】
さて、今回の超優秀作品のご紹介です。
☆彡藤村げっげさんの「月下の虎は愛に鳴く」
『月下の事故で友人が障害者となったのをきっかけに、皆の心に芽生える思いとその向かう先は――。登場人物の心理が「山月記」になぞらえて描写されており、恐ろしく胸に迫りくる圧巻の作品に仕上がっています! ちなみに読後感も爽快です!』
ところで★が2万を達成したら来年も分析やりますと宣言していましたが、12月10日にこのランドマークに到達してしまいました。
記念すべき20000スターのキリ番達成者は村木 志乃介さんでした!
ちなみに12月5日に到達した記念の3000スタンプは橘 美来さんでした!
ということで来年も妄想コンテスト分析、続けさせていただきます!(当の本人は最近、妄コンにあまり参加していないくせにですが)
本日は以上です。😅
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