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「化ける」分析結果
本日は2024年1月10日に結果発表になりました妄想コンテスト、「化ける」についての統計を示します。
今回のお題は最近よくあるジャンル特化型で、「それ系」の物語が好みな、あるいは得意な作者様のやる気スイッチをポチリまくるようなものでしたね。
もちろん、「それ系」というのはファンタジー系やホラーを指しているわけですが。
物理的に化ける物語だけでなく、魅力や能力を解放して化ける成り上がりストーリーも多かったように思います。
では、さっそく本題に入りたいと思います。
それではまず、注目の作者様は――。
高木アイコさんの「「◆∀∈+@」が無い世界」が入賞!(この変な文字がなんなのか想像しながら読むのは楽しかったです。そして読後、やっぱりこの言葉は大切だなーってしみじみ感じました!)
真江島 志絽さんの「魚を獲っていいのは龍神様だけ」が佳作!(着実に評価されている作者様ですが、今回も未読という残念さ……。あとでお邪魔いたします!)
そして優秀作品が――。
蒼生光希さんの「俺たちの龍神の舞」
戦 雪さんの「トゥイ」
池田春哉さんの「文字化けビフォーアフター」←連続選出記録更新中!
平中なごんさんの「化かすもの」
と、今回はフォロワーの作者様はかなり少なめの回となりました。どんなに筆力の高い作者様であっても、大化けする物語を生み出すのはなかなか難しいものでしょう。
そして非フォロワーでは、あまりお名前を見ない作者様も多かった気がします。選出された作者様の中には、今後大化けする方がいらっしゃるかもしれないですね。
今回のコンテストでお題に化かされたと思われた作者様は、次回、ワンダフルな結果になることを願っています。犬だけに。
今回、エブリスタのコメントとしましては――。
「化け狸や化粧など、思った以上にテーマの扱い方が被りやすく、個性を出すのがなかなかに難しいお題だったかもしれません。」
これは皆様うなずけるコメントだったのではないかと思います。(←関係ないけど、あなたは「頷ける」・「うなずける」・「うなづける」のどれ派?)
「定番をいかに自分だけのネタに昇華し、埋もれさせないかは、受賞への大きな分かれ目。ぜひ参考にしてみてくださいね。」
ということで、独自性の光る一作を書き上げるのに苦慮された作者様は選出作品をよく読んでおくように! というメッセージのようですね。
それでは分析の結果に移りたいと思います。
【分析対象:208回「化ける」】
【作品数 578作品】
今回は応募総数はけっこう少なめで、大化けするインスピレーションが湧かなかった方も多いのではないでしょうか。
そして受賞作は、賞金枠3作品、佳作5作品、超短編賞1作品、続きが読みたい賞1作品、トンデモ賞1作品、優秀作品が22作品と、ぜんぜん化けてないでやんのー! と茶化したくなる気分でした。(小学生かよ!)
では分析結果発表に移ります。
じゃじゃん!
【全体の受賞比率 5.7%】
今回は18作品あたり1作の選出でした。
※ここでいう「受賞」とは、大賞・準大賞・入賞・佳作・超短編賞・続きが読みたい賞・トンデモ賞および優秀作品を指し、ピックアップルーキー賞は除いています。
では最初に全応募作品のジャンル別の割合を示します。横軸がジャンルで縦軸が割合(パーセント)になります。
今回のジャンル予想ですが――。
今回は前述しましたように「ファンタジー系」と「ホラー」が多かったのではないかと思います。
では、赤が昨年(2022年)の平均、青が今回のコンテストのジャンル分布になります。
じゃじゃん!
なんと今回も前回に引き続いて、現代ファンタジー爆上がりの回となったようです。応募総数では現代ファンタジーが王者ヒューマンドラマを抜き去って1位、さらにホラーが3位と、予想にたがわずジャンル偏向となったようです。
ちなみに新ジャンルの恋愛ファンタジーですが、恋愛に応募された61作品のうち20作品となっており、ファンタジー系の中でも際立っていたのは現代ファンタジーのみだったようです。
では次にジャンル別の受賞割合を示します。
じゃじゃん!
今回もさまざまなジャンルからバランスよく選出されていました。歴史・時代がすごいように見えますが、3作品しかないうちの1作品なのであまり気にしないでください。応募総数が少ないこのジャンルから選ばれると、グラフが突然とがってしまうという、たまにある現象です。
実数では鉄板のヒューマンドラマが7作品ですが、次いでホラーが6作品、ファンタジーと青春が4作品、恋愛と現代ファンタジーが3作品でした。それもファンタジーの4作品はすべてしいたけでした。😳
★
では、次に紹介させていただくのが、「文字数ごとに分けた場合の、応募作品の割合」になります。
こちらも昨年のコンテストの平均文字数と比較して示します。赤が昨年の平均、青が今回のコンテストの分布になります。
じゃじゃん!
ここでX軸の1から14までの数値は、読書時間、つまり文章の長さを示しています。1分あたり600文字です。
ただし、「読書時間1分」は「100から600文字」、「読書時間14分」は「7801から8000文字」と範囲が狭くなっています。
今回も前回に引き続き全体的に文字数が多めとなり、14分作品が最多となっております。
もしかしたらこの勢いで長編に化けてしまう作品もあったかもしれないですね。
では、今度はそれぞれの文字数(読書時間)ごとで、受賞率がどう違うのかを示します。
じゃじゃん!
いつもながらグラフは右肩上がりで、文字数多めの作品の選出が多かったようです。たしかにヒーローものでは変身シーンだけで結構、尺を取りますからね。その間待ってくれる悪役、本当はいいやつだと思えてなりません。
今回、連載中は【23作品】、過激表現の応募作品は【14作品】、規定外は【5作品】ありました。
最近、規定外の作品の選出はめっきり少なくなりました。この点は後で2023年の1年間を振り返って確認してみたいと思います。
ちなみに今回はこれらの作品からの選出はありませんでした。
【超・優秀作品】
さて、今回の超優秀作品のご紹介です。
☆彡戦 雪さんの「トゥイ」
『人が死んでゆく事故物件に錫杖の音を鳴らしながら現れた女僧侶。なぜ僧侶の道を歩むことになったのかが語られますが、とにかく読者を没入させる圧倒的な雰囲気で、魅力あるホラー作品となっていました。美談で終われないからこそ、心に残るものがあるのかもですね』
☆彡池田春哉さんの「文字化けビフォーアフター」
『内容は作品の「あらすじ」を読んでいただきたいのですが、とにかく「化ける」からの発想が面白く、さらにこのネタでキュンなSTORYになっちゃうのが素晴らしかったです。ひとこと紹介文の化けた文字、見たことある! って思いました』
ところで2023年には恋愛ファンタジーという新ジャンルが誕生しました。
それ系に含まれる物語がトレンドということもあるのでしょうけれど、妄想コンテストではまだまだマイナージャンルのままとなっています。
これからどうなるのか、2024年版ではこの恋愛ファンタジーを独立したカテゴリーとして分析したいと思います。
本日は以上です。
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