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「ふるえる」分析結果
本日は2024年4月3日に結果発表になりました妄想コンテスト、「ふるえる」について統計を示します。
ようやく春めいてきたところで「ふるえる」ですと季節が逆戻りしてしまったような感覚ですが、東京は最近やけにあたたかくなり、ついに桜が満開となりました。
このお題はきっと何かがふるえるんでしょうけれど、おもにスマホなどのアイテムやギミックが震える場合、寒さや物理的に体が震える場合、それから感動で心が震える場合の3通りに分かれたのではないかと思います。恐怖の場合は身も心も震えちゃいますけど。
お題の使いどころとしては、ストーリーの途中で震える状況に至る場合が多かったと思いますが、そうなるプロセスを描いた納得のドラマが評価されるのではないかと思いました。
では、さっそく本題に入りたいと思います。
それではまず、注目の作者様は――。
藤村げっげさんの「振戦のシャンツェ」が佳作!(げっげさんの作品は選評の通りクオリティの高いヒューマンドラマが多く、しかも読後感がいいんですよね。雪の世界が美しい至高の一作です!)
はじめアキラさんの「ふるふる・ベイビー!」が続きが読みたい賞!(選評で「ある魔法を取得するために」とありましたが、そのあとでネタバレしちゃっていましたね。楽しそうな作品なので、あとでお邪魔します♪)
そして優秀作品が――。
高木アイコさんの「揺恋ノイズ」
はじめアキラさんの「いるこさん。」←ダブル選出!
真江島 志絽さんの「あのね、お父さん」
池田春哉さんの「震えに奮えてマエストロ」←連続選出!
早川素子さんの「重ねた旋律」
栄亭さんの「共鳴〜共に鳴れ!〜」
と、今回はフォロワーの作者様がほどほどに選ばれておりました。
まだまだ今年が始まらない作者様は、2週間後の「雪の思い出」で選出の喜びを思い出していただきたいと思います。
そして今回、エブリスタのコメントとしましては――。
「実にバリエーション豊かな作品が応募された」
はい、妄コンに参加されている方はいろんな工夫を凝らしてきますからね。ところで内緒で応募している運営の方、今はいらっしゃるんでしょうかね。(という裏話)
「大変選考の楽しい回となりました」
いままでは行間に苦痛や苦悩が感じられたのですが、このさわやかなコメントは別人なのでしょうか、それともなにかが吹っ切れたのでしょうか。(という個人的な印象)
それでは分析の結果に移りたいと思います。
【分析対象:214回「ふるえる」】
【作品数 570作品】
今回も応募数が少なめでした。暖冬だったために震えが控えめだったのでしょうか。
そして受賞作は、賞金枠3作品、佳作5作品、超短編賞1作品、続きが読みたい賞1作品、それにトンデモ賞なし、優秀作品が23作品ということで、トンデモないほど震える作品はなかったようです。
では分析結果発表に移ります。じゃじゃん!
【全体の受賞比率 5.8%】
今回は17作品あたり1作の選出のようです。
※ここでいう「受賞」とは、大賞・準大賞・入賞・佳作・超短編賞・続きが読みたい賞・トンデモ賞および優秀作品を指し、ピックアップルーキー賞は除いています。
では最初に全応募作品のジャンル別の割合を示します。横軸がジャンルで縦軸が割合(パーセント)になります。
今回のジャンル予想ですが――。
「ふるえる」ということですので、ホラーやミステリーが多かったのではないかと思います。
さて、実際のところはどうでしょうか。
では、赤が昨年(2023年)の平均、青が今回のコンテストのジャンル分布になります。
じゃじゃん!
おおっ! 今回はまさにホラーの回となったようです! ホラーは王者ヒューマンドラマに肉薄していました。一方でミステリーはさほど多くならなかったようです。またコメディが善戦していましたので、抱腹絶倒してぷるぷる震えた読者がたくさんいらっしゃったかもしれません。
では次にジャンル別の受賞割合を示します。
じゃじゃん!
今回はファンタジーと青春が高めであり、昨今の傾向を反映した選出となっていたようです。最近は青春が高め安定な気がします。以前と違う傾向で、選ぶ側の好みなのではと感じてしまいます。
実数とすれば今回、ファンタジーが7作品、青春が6作品、ヒューマンドラマが5作品であり、なんと王者が陥落いたしました。しかも現代ファンタジーが4作品、恋愛ファンタジーからも1作品の選出があり、ファンタジー全体での選出率は15%とかなり高かったようです。前回とはえらく傾向が違うと感じました。
今年はファンタジーと青春の年となるのでしょうか。
では、次に紹介させていただくのが、「文字数ごとに分けた場合の、応募作品の割合」になります。
こちらも昨年のコンテストの平均文字数と比較して示します。赤が昨年の平均、青が今回のコンテストの分布になります。
じゃじゃん!
ここでX軸の1から14までの数値は、読書時間、つまり文章の長さを示しています。1分あたり600文字です。
ただし、「読書時間1分」は「100から600文字」、「読書時間14分」は「7801から8000文字」と範囲が狭くなっています。
今回は文字数3分以下の作品の割合が多く、一発ネタ万歳の回となったのではないかと思います。
では、今度はそれぞれの文字数(読書時間)ごとで、受賞率がどう違うのかを示します。
じゃじゃん!
こっ……これは若干、指数関数的な形となっています。実数でいえば、14分の作品の選出数が17であり、半分以上を占めています。
ちなみに応募が多かった3分以下は、244作品のうち1作品の選出という過酷な世界となりました。
今回、連載中は【30作品】、過激表現の応募作品は【20作品】、規定外は【10作品】ありました。これらの中で選出作品はありませんでした。
【超・優秀作品】
さて、今回の超優秀作品のご紹介です。
☆彡高木アイコさんの「揺恋ノイズ」
『ダメ男子学生の主人公は無理やりやらされた代役ボーカルで1/fゆらぎを醸す歌で人気を博す。けれど二度目には酷評を受けて落ち込んでしまう。そんな主人公は好意を寄せる幼馴染に叱責されるが、彼女にも失望の過去があって――。気まぐれな1/fの正体とはいったい何なのか!? そしてふたりの未来やいかに!? 読み手の気持ちを震わせるナイスな青春ストーリーでした!』
☆彡栄亭さんの「共鳴〜共に鳴れ!〜」
『歌で精霊の力を借りられる世界の学園物語。4人の個性的な学生は優等生としてセンシサイザー(←ネーミングは間違いではありません)の使用が認められたのだが、予想外のトラブルが起きてしまい危機に――。唯一無二の、歌と魔法が融合するリズミカルファンタジー、ぜひ文字だけでなくふるえる音色もご堪能ください!』
さて皆様、大変気にしていることかと思いますが、次回からは妄コンの選出作品が減ってしまうようですね。現在は賞金枠3作品+佳作~優秀作品30作品の合計33となっていますが、後者が20作品となってしまうようです。たぶん計23作品の選出となるのではないでしょうか。
選出が減ってしまうとコンテストへのモチベーションも下がってしまいますし、このエッセイで紹介できる作者様も減ってしまうかもしれません。けれどせめてしいたけの産出量だけでも減らないで欲しいと願う今日この頃です。
また、今回はいろんな点で普段と違った分布になっていましたので、妄コンになんらかの変化があったのではないかと感じてしまいます。
まあ土壌の変化には逆らえませんので、粛々と続けていきたいと思います。分析を。(やっぱりそっちでの参加がメイン!?)
ということで本日は以上になります。
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