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執筆応援キャンペーン分析・其の弐
前回は執筆応援キャンペーンについて分析させていただきましたが、分析対象が「結婚/夫婦/家族の秘密」の1回だけでしたので、結果の信憑性については、イマイチだと思います。
また発表から時間が経っておりますと、色々更新されたりして、審査していた時の実態から少しずつずれていってしまうかもしれません。
そこで今回は、8月7日に結果発表となりました「リベンジ・成り上がり」を発表の当日に、同様の方法で分析しみたいと思います。
今回は字数が多い作品の受賞も多々見受けられましたので、場合によっては前回の見解が否定されてしまうかもしれません。
けれども勇気を出して分析してみます。
それでは最初に恒例の、応募作品のジャンル別割合を示します。
今回はお題がお題だけにヒューマンドラマと並んでファンタジー系が目立っておりました。恋愛が若干少なめの結果でした。やはりお題によって応募される作品のカテゴリーは違ってくるようですね。
今回は応募総数362、受賞作品数は19となっております。(受賞率5.2%)
受賞作品は恋愛が4、ファンタジーが4、ミステリーが4、ヒューマンドラマが3、SFが3、そして現代ファンタジーが1であり、ミステリーとSFが頑張った回となっています。
「エブリスタの秘密」では、これが中編小説にフォーカスを当てたコンテストであるということをお伝えしましたので、前回同様、文字数ごとの応募数と、それぞれの受賞率を示したいと思います。
ちなみにエブリスタでは2万字までが短編、2万字~8万字までが中編、それを超えると長編と見なされています。
そして8万字もしくは10万字を超える長編が、長編小説のコンテスト対象となっており、またエブリスタによる優秀作品100作品として紹介される対象になっています。
まずは応募作品の文字数なんですが、集計しました2020年8月7日の時点で、以下のグラフのようになっています。縦軸は全体の中の割合を示しています。
今回もまた、文字数が2万字以下で規定外となっている作品が結構な割合で存在しました。全体のなんと32.3%にも及びました。無論、2万字未満で受賞できている作品はございません。
応募規定を満たすものとしては2万字以上かつ1時間以内で読めるものがやはり多いようですね。
さて、次が前回、ショッキングだったグラフですが、今回は文字数が多い作品の受賞も多々ございましたので、これを受賞割合で見てみました。
蓋を開けてみますと今回は、1時間台で読める中編(36000-72000文字)が最も高い比率を占めていました。ただし、それ以下の文字数もやはり高い受賞率でした。
先程お伝えしましたように、「執筆応援キャンペーンは中編にフォーカスを当てている」および「中編は8万字以下」という二つの条件を考えれば、この割合は納得できるものでもあります。
前回の重要な見解が棄却されたわけではありません。しかし、ぴったり合致しているわけでもないので、さらに昔のコンテストの結果も踏まえて分析を続けてみたいと思います。
本来、作品をすべてしっかり読んだ上でどんなところが良かったのか述べるべきかもしれませんが、この点についてはエッセイで異論を言われたこともあり、ここに記載するのは控えたいと思います。
(むしろ集計の結果を提示することがこの統計学の役目でしょう)
したがって受賞作品の優れた点については、人目に触れてよい場、つまりレビューなどで述べることかと思います。
さて、次に行きます。
今回も前回同様、執筆の年代別に受賞率が異なるかどうかを検証してみました。最終更新日ごとに分類し、受賞に差が出るかを検証しています。
まずは全作品の中の最終更新日です。
やはり前回同様、今年に入ってから新規投稿あるいはアップデートされているものが大半を占めますが、2018年以前のものも13%あるんですね。(立体の図なので背面の線と一致していません)
最も古いものは今回も2010年でした。
そして年代別の受賞率ですが、それが以下のグラフになります。
どうやら、前回と共通した見解で、昔の作品でも受賞する可能性は低くないと思われます。
その他の分析ですが。
完結によって結果が異なるかどうかですが、調査時点で連載中もしくは休載中の作品は135作品(37.3%)を占めておりました。今回は結果発表直後に集計したため連載中のほうが休載中よりも多かったです。これらの作品は休載にならず是非進めていってほしいと思います。ちなみに連載休載中の作品135編のうち5編(3.7%)が受賞されております。
それから、過激表現の作品は58作品(16%)ありましたが、なんと2作品(過激表現作品の3.4%)が受賞しておりました。
ということで、前回と比較しますと、ジャンルや最終更新の日付については受賞と関連しませんが、文字数は中編ならまあよいという感じで、過激作品は避けたほうがいいものの可能性はゼロではないようでした。
つまり結論とすれば、「中編の範囲でフォーカスの合うあれば積極的にチャレンジしてみよう!」でした。
これで次回の妄想コンテストまで、結果発表はありませんが、時間が許せばまだお見せしていない統計などを紹介できればと思います。
また、知りたいことについてのリクエストがございましたら、ペコメでお教えいただけますと幸いです。
アルゴリズム上可能なものであれば、分析を試みたいと思います。
本日は以上です。
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