プールへ行こう

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「水泳だけは本当に得意だったの。唯一出来るスポーツ。あとは本当にダメダメだから…。(汗)」 わたしが渡したタオルで髪を拭きながら、柚希さんが言う。 『綺麗だったよ、泳いでる柚希さん♪すっごく…。』 「本当に…?よかったー。ゴーグルを買った甲斐がありました。」 「じゃあ、悠君少し泳いでみる?」 「ボク?ううん…いい。」 『「えっ…?」』 「ゆきちゃんが泳いでるの見たら、ボク…もうおなかいっぱい。流れるプールで遊ぶのでいい…。」 「ハハハハ…。」 『もう…悠は……。(汗)』 柚希さんと顔を見合わせる。 「じゃあ、浮き輪取りに行って、流水プールに戻ろう。ね…?」 「うん♪」 柚希さんは、プールから出ると、悠の手を引き歩き出した。 わたしは、そんな二人を眺めながら、後ろからゆっくり付いて行った。
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