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言い終わると、柚希さんの方を見た。
そして、
『“分かりました。わたしで、よければ…。”って言った。』
「智さん…。」
柚希さんの肩が小刻みに揺れている。
鼻水出てるし。
『ということで、今日の夕食は柚希さんの奢りね?うーん、何がいいかな…?』
「えっ!はぁ…?どういう流れ?まぁ、いいけど…。っていうか、何でも奢りますけど。(泣)」
ハンカチで涙を拭いながら、柚希さんが微笑む。
『まだ全然覚悟とかないけど、暫くは面倒みてあげます。』
柚希さんの頭をポンポン。
「よろしく…お願いします。」
二人で笑い合った。
「お母さーん、あれっ?ゆきちゃんどうしたの?おなか痛い?」
『お母さんの渾身のギャグに、大笑いし過ぎて泣いちゃったみたい。』
「渾身のギャグ…?」
『まぁ、それは置いといて…。悠、今日は、ゆきちゃんが夕食、何でもご馳走してくれるって♪何がいい?』
「えー!本当に?じゃあボク、ラーメン!」
『悠、ラーメンって…。』
「いいよ。じゃあ、ラーメン食べに行こう♪おいしくてスペシャルなラーメンね?」
「うん。」
目の前で、笑顔で片手ハイタッチする二人を見て、わたしは、それだけでもうおなかがいっぱいになった気がした。
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