348人が本棚に入れています
本棚に追加
『そう言えば、もうすぐ柚希さんの誕生日だよね?して欲しいこととか、食べたい物とか…何かある?』
11月中旬の土曜日夜。
三人で、智さんの手料理を囲んでいたタイミングで訊かれた。
「えっ!もうすぐゆきちゃんのお誕生日なんだ?どうしよう…?今度は何しよう…?」
途端に慌て始める悠君。(笑)
『悠、まだ大丈夫。ゆきちゃんのお誕生日は12月だから。発表会の次の次の日。今年は…日曜日だね。』
立ち上がり、カレンダーをチェックする智さん。
「今日みたいに、三人で智さんのゴハンを食べられれば、わたしはもう充分…かな?」
箸を置き、少しだけ背筋を伸ばして応えた。
『いやいや、それは大前提として。何かもっと…わがまま言ってくれないと。(笑)その日は柚希さん、1日主役なんだから。ね…?』
「そうだよ!ゆきちゃん主役だもん。」
悠君も参戦。
「分かった。ありがとう…。考えておくね。」
『「うん。」』
笑顔で応える二人の顔を見ていたら、それだけで泣きそうになった。
最初のコメントを投稿しよう!