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「コウモリ!!」
呼ばれたコウモリは、嬉しそうに魔女のそばまで来た。
「あんたは今日も抱き枕代わりよ!さっさと変身して!」
コウモリはニカッと笑うと、闇をまとって人の姿に変わった。
「ローゼ、待っていたよ。」
細身の美男子に姿を変えたコウモリだが、魔女は気にする様子も見せず、寝床に寝転んだ。
「さっさとしてっ…早く体を休めたいんだから…」
コウモリに冷たく言い、顔を逸した。
「ローゼ……」
コウモリは悲しそうに魔女を見つめ、抱きしめた。
「俺がいるよローゼ…泣かないで…」
聞いた魔女はキッ、とコウモリを睨み付け、
「泣いてなんかないわよ!…今度こそ成功するわ!あんたは気にしないで私を抱きしめなさい!早くしないとあんたの闇の魔法が解けるんでしょ!!」
と言った。
コウモリはうなづいて、魔女を愛おしげに抱きしめる。
「ローゼ…ローゼ……!!」
「っ…集中っ…しなさいよ…!早くっ……!!」
魔女はコウモリを無意識に強く抱きしめ返した。
「ろーぜ、モウソロソロ夜。」
コウモリの声に、魔女は飛び起きる。
「きゃっ…夜ですって!?月光浴とメイクと泉の水浴びが…!!」
「…今日モ、いんきゅばすノトコ、行ク…?」
コウモリは悲しげ。
「当たり前よ!媚薬と惚れ薬はもうすぐ出来るわ!今度こそ…!!」
魔女はそう返すと気合いを入れ直し、支度をしてから薬の調合に向かった。
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