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「話しちゃったの~。バカだね~」
「いや、その時は、患者と看護師だったから」
「そういう出会い!」
「そういう出会い、です。うん……、皆まで聞くな」
「もう聞きません。おめでとうございます。係長」
「うむ。同期同士、結婚も同期になりそうだな。小山さんも、おめでとう」
どうやら、癒やしてくれる奥様のようで、真広も安心した。今度は気を張らない家族で過ごせるんじゃないかと、同期生の幸せを真広も願う。
息を切らしつつも、二人揃って、地下食品フロアへと到着する。
到着したら到着したで、今度は海外紅茶専門店のスタッフが忙しそうにしている。
でも係長直々の指示だったので、無茶をわかりつつテキパキと準備をしてくれる。
「小山さん。搬出許可の持ち出し票つくるから、事務室まで来て。あ、ギフトの依頼数が準備できたら、事務室まで持ってきて」
食品フロアのバックヤードにある食品課事務室まで真広は連れて行かれ、ショップスタッフが準備が出来て持ってきてもらうまで待機することになった。
各フロアを管理する事務所は、バックヤードの従業員通路の奥に位置している。
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