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「真広、明日休みだろ」
「うん。駿君も週休非番の三連休の休暇だよね」
そこでふたりは言葉を一緒に止め、そっと目線を合わせた。
「ひさびさに、行っちゃう? ゆったりホテルですごす夜」
「いいね。というか、朝から俺は狙ってた。ホテルでじっくりゆっくり真広と愛しあいたいな~って」
「うふふ。私も。またもや、ボディケアショップに『リサーチ』と称して覗きに行って、自分の買い物いっぱいしちゃいまして。バスソルトなどなどゲットいたしました。とろとろのボディミルク見つけたの~。駿君にぬりたくってもらおうと思って」
「うわ、俺よりエロいこと企んでいたんだな。だったらキスぐらい恥ずかしくないだろ」
「見える見えないの問題でしょっ」
なんて言い返したら、また黙らせるが如く、駿がキスをして塞いできた。でもやっぱり一瞬。
「ゆっくり……、愛しあおう」
「うん……、もういますぐ、行きたい」
一瞬のキスがもう一回。
ああ、もうダメだ。この男に愛されることを考えただけで、いまの真広は自分がとろとろ状態……。
やっと一緒に歩き出す。約束の時間に間に合うように、大通公園から札幌時計台へと一緒に歩く。
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