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西村と無事に自宅訪問販売を終える。
さすが西村、お客様の目の前では年頃のかるい青年の姿など見る影もなく、上等の販売員の顔で売り切った！
「ゴルフウェアも持っていて正解でしたねー。やあ、売れた売れた。課長に睨まれずにすむー」
「お疲れ様。さすがだわ、すごかったわ」
「あちらのお客様が、店舗のVIP室に来られたときも、よく売り場から呼び出されてオススメしたりしていたんですよ」
「その頃から信頼されていたんだね。。ファストファッション的なステテコも、きちんと見える風のカジュアルにコーデしていて、お客様もお気に召したようだし。参考になったよ」
西村君が選んでくれたなら間違いない、全部もらう――と、彼が前もって選んできたものすべて、社長様の心をしっかり捕らえたようだった。
そこらへんのリサーチとコーディネイトセンスと接客力は抜群すぎる。この能力をかわれて、若くして外商部にひっぱられてきたのだろう。
「小山さんも、奥様とお嬢様にちゃっかりお帽子に靴とかアロマランプとか、お化粧品をいっぱい売っちゃっていましたね」
「はい。西村君に便乗させてもらうつもり満々で、こっそりチョイスしていました」
「外商員の鏡っすね！！ 俺も紳士服以外、頑張ります。そうだ。また次の店舗リサーチ、お供させてくださいね。紳士服以外の商品については、ほんと勉強中で、女性の感覚で教えてくださるのとっても参考になります」
外商員は空いている時間に、百貨店全体を見て回って、商品のリサーチをしたり、勉強をする時間も持っている。
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