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8.セフレ面接完了
「行きましょう、真広さん」
しかも逞しい腕でぐいっと真広の腰を抱いたまま歩き出した。
「小山さん、失礼しました!」
階段の上で頭を下げている後輩に、肩越しに振り返って手を振った。
彼女は呆然としていたが、もうなにも言ってこなかった。そして西村も優しく彼女を抱き寄せて『俺のこともっと信じてよ』とおでこをひっつけているのを見てしまった。
「大丈夫そうですね」
階段を降りて見上げている彼も、ほっとした顔になる。
車が走る通りに出たところで、真広からぱっと離れた。
「ご、ごめんなさい! びっくりしたでしょう。それから、合わせてくれて、ありがとう」
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