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「してもらっても。こっちも、したいだけなんて思うほど男が欲しかったんだから、生易しくても困る」
それにも、若い彼のほうがぎょっとしていた。
真広は自分ではっきり正直に告げたものの、やっぱり『女としてこんなこと言うまでに、私は飢えてるのか』と恥ずかしくなって、彼から目をそらした。
なのに。今度は真広の耳元に、駿のくちびるが触れた。
「じゃあ、俺の全力で行くけど……。お姉さんはそれでほんとうにいいんだ」
後ろから回っている駿の手が、真広のジャケットのボタンを外し始めた。
「うん。……もう、めちゃくちゃ強く、押しつぶされたい……」
「本当にそうする。……そうすると俺、脳筋野郎とかいうやつになりそうで」
ジャケットのボタンが外され、彼が肩から滑らせていく。
ノースリーブの白いプリーツブラウス姿になる。その柔らかい生地の上から、駿の大きな手が真広の胸にある柔らかなふくらみを鷲づかみにしてくる。
「こういう、オフィススタイルの女性、好きなんですよ」
そういって真広の胸元をゆっくりと撫でる駿の息は、もう男の吐息に変わっていた。
「真広、さん……、」
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