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だらだら続くよりは、終わるのがいつかわかっているほうがいいのかもしれないと真広も思った。
「うん、そうしよう。……って、どれぐらい持っているの?」
なのに、彼がふと余裕げに真広に笑って見せた。
「内緒です。いつ終わるかドキドキするでしょう」
「えー、駿君だけ知っているってずるくない?」
「そうですか? 手始めが50冊ですよ。一作品でそれだけあるのに、あと何作もあるし、そんな長くヤダとか言われないかなと……。あ、でも、真広さんがいつまでも読まないで返してくれなかったら、それもまた期間が長くなって、そっちのほうが予測できないじゃないですか」
「面白くてガンガン読んでいるのに? あっという間に終わったりして?」
「真人の本棚で半年だったんですよね。だったら半年以上はありますよ」
「そうなんだ!?」
ひとまず互いの関係がうまくいけば、半年の期間はあるということらしい。
「では、関係成立でいいですよね。あ、あとひとつ……俺の我が儘で……いいですか」
「いいよ、この際、最初にきっちり話しておこうじゃないの」
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