たっくんの日記

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 小学校に入る前、心臓の手術をした時は、お父さんとお母さんは「もうすぐお家帰れるからね。もうちょっと頑張ろうね」と言っていました。笑顔でした。  だけど、今回は違います。  もう、お家には帰れないのです。  もう、頑張ることを望まれないのです。 「僕は、いつまで生きられるの?」  看護師さんに聞きました。 「それは神様が決めることよ。僕はいい子だから、心配いらないわ。さあ、点滴かえましょうね」 「僕は、いつまで生きられるの?」  他の看護師さんにも聞きました。 「僕の気持ち次第だよ。生きたいと強く思うことが大事だからね」 「僕は、いつまで生きられるの?」  男の先生に聞きました。 「あと1ヶ月くらいだよ」  その日、僕はようやく生きた心地がしました。
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