24人が本棚に入れています
本棚に追加
小学校の担任の先生がお見舞いに来ました。お花と果物と、折鶴をくれました。
クラスの子が、僕のために折鶴当番を作ったそうです。出席番号順に、1日1個、僕の病室に来て折鶴を置いていきます。
いろんな形、いろんな色。
みんなは「早く元気になってね」と、明るい声を僕にかけます。それが善意であると、僕は知っていました。だから僕は笑顔で「ありがとう」を言わなければなりませんでした。
死ぬのであれば、もう「いい子」にならなくてもいいような気もしますが、僕には「いい子」が染み付いていたようで、感情に素直になることが出来ないでいました。
最初のコメントを投稿しよう!