1・触れられなくても

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「1杯目はビールでいい?」 「はい」 あの人が注文する。 馴染みのお店なので店長さんも私のことを知っており、あの人のことも私のことも「先生」と呼ぶ。 「先生、いつもは食べないけれど…今日はこれにしてみますか?」 メニューから選ぶというより、店長さんがお料理を考えてくれていて、いつもその通りにお願いする。 私がいると色々と気を使ってくれて、毎回同じにならないように配慮してくれるのだ。 一通り注文を終えると、いつもの雑談が始まった。
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