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*** おまけ 神名解説 ***
◆セド(ウプワウト)
「セド」はウプワウト神の古名、もしくは元々別だった神がのちに習合したために発生した別名とされる。王が治世三十年目に行う王位更新祭の別名が「セド祭」で、これは犬の姿をとるセド神とともに国土を模した儀式の庭を駆け抜けることにより、在位資格である活力を保持していることを示す祭りだった。
この物語の舞台となる中王国時代には、ウプワウト神は戦の神として、王の軍勢の先頭を駆け抜ける神となっていった。
◆イアーレト(ウラエウス)
コブラの姿を取る守護の女神。王の額飾りにつけられている時代もあるが、中王国時代には高貴な女性用の冠の額部分につけられていた。コブラの持つ毒と高貴な姿が神格化した存在。
◆カムテフ
区切りとしてはカァ・ムゥト・エフで、「母の牡牛」という意味の名前。
豊穣や繁殖を象徴する神で、牛の神なのだが、像としては豊穣の神ミン神や太陽神アメンとほぼ同じ人型をした男性で表現される。単体の神というよりは概念的な神格に近い。
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