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出雲は大和と優愛と別れると自席がある窓側の一番後ろの席に座った。そこは窓が開けられており良いそよ風が教室内に入っていた。出雲はそのそよ風を受けて良い席に決まってよかったと思っていた。
「この懐中時計いつになったら直るんだろう……修理に出しても動かない理由が分からないと言うし……」
出雲は懐中時計を開いたり閉じたりしていると、予鈴が教室に鳴り響く。予鈴が鳴り終わると教室内に担任教師が入ってきた。担任教師は女性であり、年齢は二十五歳の教師三年目である。
「みんな座ってー。 出席を取るわよー」
そう言う担任の教師の名前は結城椿という名前である。優愛より少しだけ高い身長をし、黒いスーツを着ている。美人と言うよりは優愛と同じ可愛い系統の顔をしており、学校内で人気が高い教師の一人である。
「椿ちゃんもう来たのか。 学校が始まるのは早いな」
出雲がそう呟くと、隣の席に座っている優愛とその右側の席に座っている大和が未だにイチャイチャしていた。
「こら! そこのお二人さん! お熱いのはいいですけど、今はダメよ!」
そう椿が注意をすると、大和と優愛はごめんなさいと謝った。すると、椿が私だってねと泣きそうな声で喋り始めた。
「私だってね……昨日の合コンで良い男の人いたのよ! でもその人彼女がいるっていうの! じゃあなんでいるのって話よねぇ!」
椿が涙目になっていると、クラスメイトの女子生徒達が泣かないでと励ましていた。
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