第1章 時計の針が動く時に

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クラスメイトの女子生徒達に励まされた椿は、今週末の合コンに賭けるわと意気込み始めた。 「その意気だよ椿ちゃん! 私達が応援してる!」 一人の女子生徒がそう椿に言うと、椿はありがとうぉと語尾を伸ばして教卓に突っ伏してしまう。その様子を見ていた出雲は先生も大変なんだなと思っていた。 「お前ら二人がいちゃついているから、先生がまたああなっちゃったぞ!」 出雲が隣の席の大和と優愛に注意をすると、大和と優愛が声を揃えてごめんなさいと出雲に言う。 「先生! 二人が反省をしているので落ち込まないで!」 出雲が椿に二人のことを言うと、椿はまだ若いから大丈夫よねと自身を鼓舞してショートホームルームの時間を再開した。その時間では行事の連絡などが主であり、椿は順を追って説明をしていく。 「学校生活が始まったばかりですが、これから球技大会や校外学習、中間テストに期末テストもあります」 椿がテストのことを言いだすと、ブーイングが多数飛び出ていた。 「テストは嫌だよ! テスト廃止!」 一人の男子がそう言うと、椿がテストしないと進級出来ないわよ言う。するとその男子生徒がテスト嫌だと言って項垂れてしまった。
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