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その流れていく暗闇の中の景色を眺めながら、私の頭の中では、身体的な痛み故に、あの事故でなくなった「これからの時間」への悲しみと、各関係者への「連絡どうしよう」という焦燥感しかなかった。
それは、恐怖だった。
本当に、怖かった。
どうなるのか分からない、今後の自分の閉ざされた将来の代わりに来るであろう、未体験の入院・手術による時間が、怖かった。
今振り返っても、あの車内の時間は、警察の方への感謝と共にその悲しみ、恐怖で満たされていたことが鮮明に思い出される。
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