夏。住宅街。ツキちゃん。

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「怖いの? ヨルちゃん」  うん、怖いよ。どうしてツキちゃんはそんなに怖くないの。  ツキちゃんはあたしの心を読み取ったのか、にっこり笑顔を少しだけ緩ませて、ちょっとだけ真剣な表情を浮かべた。 「ヨルちゃんと一緒だから、怖くないよ」  ハッとした。そうか、あたしと一緒だから。頭を殴られたみたいな衝撃が駆け巡る。びりびりと、電撃。新しいひらめき。  あたしとツキちゃんは一心同体。どこへいくのもいつも一緒。お揃いの服。お揃いの背丈。お揃いの帽子。
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