アクセルを踏めなくなった男

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アクセルを踏めなくなった男

「キキィーーーー!!!!!」ガシャーン。その時会場一面に煙が漂っていた。 俺の名前はジェフ。普通に生きている男だ。いや正確に言うと 今は、普通に生きている。ただ、この足を除いては!! 俺の足はひざから下はすっきり消えていた。そう、この足をなくさなければ 俺はまだ車を走らせることができたのに。俺は元レーサーのチャンピオン だったが事故で片足をなくしてしまったのだ。それから家族より大事だった この足がない日々はこの男にとって地獄だった。親はいつも俺を見下している。今回だって足がなくなったとたん態度が急変。 俺はこの二人を両親と思ったことは一度もない。 さらにレースで稼いだ金はあるが、もう俺には希望がなかった。 そう、生きる意味さえも。 世界から見放されたような気分になった俺は天井にロープをぶら下げ、 椅子に乗ったその時!!
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