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昼下がりの静けさを破ったのは、救急車のサイレン。店の近くに消防署があるから、緊急車両の出動はすぐ分かる。今出動した救急車は市街地に向かったようだ。
それにしても、誰も来ない。暇すぎる。
マガジンラックのパンフレット類や、商談用テーブル上のカゴに飴を補充して時間を潰す。
さっきの出動から時間が経たずにまた救急車のサイレンが近づいてきた。ずいぶん近かったんだな。
ガラス越しに見えた救急車はさっきとは逆に、バイパスから国道沿いの市立病院の方向に走り去った。
静けさが戻った瞬間店の電話が鳴り響いた。
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