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「……ん? どうした日暮」
「いや、よく話すなと思って……」
「そうそう、俺よく話すぞ! だって言わなきゃわかんねえことっていっぱいあるし、人間は言葉があるんだからどんどん使っていくべきだと思う!」
青馬は馬でいる時身体の不調や痒い部分をうまく伝えられず困ることが多いため、言葉の大切さをよく知っていた。
「……そうか」
「……あっ! でも無口が悪いって意味で言ってるんじゃねえからな! 寡黙なことは悪いことじゃねえし。俺の父ちゃんもそういうタイプだ!」
光が人の輪に入り話をしたがるタイプではないことを察した青馬は急いで訂正した。すごい勢いで言われた光はしばしの沈黙の後、少し吹き出してしまった。
「……と、まあ、言葉があればこんな風に誤解を解くこともできる、かなー、と!」
「……確かにそうだな」
悪くなさそうな光の雰囲気に、青馬はホッと胸を撫で下ろした。
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