チワワとエッセイ

チワワと三女と私

　これは、チワワと三女と私の間で起こる戦いの物語。そこまで壮大ではないけれど……

　うちのLDKは、キッチンの裏から洗面所、風呂場へとつながっています。洗面所の片隅にはチワワの水飲み場とトイレがあります。
　チワワはいつもはLDKの隅にあるマットにいて、トイレや喉が乾いた時にドアを抜けてそこまで行きます。
　そのため、LDKと洗面所の間のドアはいつも十五センチくらい開けておきます。
全開にするとね、空調の効きが悪いんですよね。

　うちのチワワはきちんとトイレの場所を守る方なので、そのシステムはそこそこうまくいっていました。
そう、三女が這い回るまでは。

　その日は突然やってきました。
ある日、その隙間を抜けて行ったのはチワワではありませんでした。

　洗面所の方でカタンと音がして、私は異変に気づきます。
LDKのマットにはチワワ。
では、洗面所にいるのは……！？

　慌てて駆けつけた私が見たのは、チワワの水をこぼして水たまりの中に座り、今にもそのお皿を口に入れそうにしている、三女でした。

ひゃーっ！

　三女にとっては未知の世界で、楽しかったのでしょうね。振り返った三女はめちゃくちゃ笑顔でした。

この隙間、何かな？
あ、入れる！
何があるのかな？
わくわく♪

　それから、戦いの日々が始まりました。

　ドアを閉めておくとチワワが立ち往生する。外でトイレされたらたまりません。
　それを開けに行くと、三女が忍び込もうとする。
　慌てて引きずりだしてドアを閉めると、チワワが閉じ込められる……

ひーっ　
私は一体どうすれば？！

　そんな日々にはなかなか終わりが見えませんが、彼女たちは今日も元気です。
元気で何よりです。