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兄のヘンゼルはここが今まで入った事の無い森の奥だと言うことに気づいていました、お父さんが自分達を置き去りにしようとしている事も…
「…木の実を探してくる」
戻るまで待っていなさいと言う言葉を妹のグレーテルは信じています、ヘンゼルはお父さんの背中が見えなくなるまでずっと見送っていました。
「お父さん遅いね?」
「何かあったのかもしれない、家に戻ろう」
お父さんが自分達を置き去りにした事を知ったら、妹はどんなに悲しむでしょう、ヘンゼルは来た道とは反対の森の奥に向かって歩き始めました
『もう、家には戻れない』
森の色が緑からオレンジに変わってきました、そろそろ夕方になるのです
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