指を送られる夕暮れ時

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指を送られる夕暮れ時

夕暮れ時だった。私の住む一戸建て住宅のポストに何かが投かんされる音が聞こえた。 私は自宅の庭にある畑からポストに向かってゆっくりと歩いていた。 ポストの中には、消印も配送業者の名前もない私の名前だけが書かれたA4封筒が投かんされていた。 封筒を開けると中には、ブルーレイディスクが一枚と、手紙が入っていた。 私はこの怪しげな封書を捨てるべきか悩んだが、まずは手紙を開封することにした。 手紙の入った封筒は異様な盛り上がりとかすかな血の匂いがしていた。 開くべきではない。私はそう直感したが、もしこれを開かなければもっと公開する気がした。 私は手紙を開封した そこにはビニール袋にくるまれた切断された指が入っていた。 血にまみれた手紙と一緒に。 ところどころ、血の赤に濡れた手紙には、このブルーレイディスクの内容と私を茶化すような文面が書いてあった。 「拝啓 哲也ちゃん。 あなたがあしながおじさんをやっているJK、拉致って暴行をくわえてみたよ。 よかったら、このブルーレイディスクを見てね。きっと楽しい映像がいっぱいはいってるよ。俺たちはお前を絶対許さない。お前には死ぬほどの苦痛を与えるつもりだが、まずはお前の姪っ子からだ。この指はピアニスト志望の姪っ子ちゃんの左手薬指です。もうピアノも弾けないし、結婚もできないね。ぜんぶおまえのせいだよ。続きはブルーレイ見てね」 手紙にはそう書かれていた。 私はかすかに口の中に酸味が広がっていくのを感じた。 これはいけない。けして見てはいけない。 そう同期の激しさが俺に警告する。 姪っ子にも妹夫婦にも電話をかけたが一向につながらない。 嫌な汗が出る。 警察を呼ぶべきか。でも確証は何一つない。私は何もまだ知らないのだから。 だがブルーレイを見ないことには、何一つ解決しない。 私はブルーレイレコーダーを起動し、ブルーレイを見始めた。
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