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神楽との出会いは最悪だった。
誰もいない大学の講義室で無理やり犯された。
「嫌いなヤツにいたぶられるとさあ、燃えるだろ?」
「なに言って…‥あっ!‥‥」
ゴムのぬめりだけでほぐす事なく穴を突いてくる。
こんなやり取りを何回しただろう。
グレーの髪から水滴が顔に滴り落ちてくる。
「髪くらいちゃんと乾かしてこいっ、冷たい!」
「ああごめん」
ぽたぽたと頬にかかる雫。
さっき取られたバスタオルで拭おうとして手を伸ばす。
その手を捕まえて貢の顔の横に押さえつけた。
「あ…ぁ‥っ‥‥かぐ‥ら…‥」
そんなに強く突かれているわけでもないが喘ぎ声が止まらない。
開かされた足が力なくゆらゆらと揺れる。
「すごい締め付けてくる…、気持ちいいの?貢‥」
「なに…が…あぁっ‥‥あ‥‥!」
貢の白い胸板が跳ねる。
「俺のこと、嫌いなわりに感じてんだな」
勝ち誇った表情で見下ろすが、快楽に脳を支配された貢には聞こえないようだった。
神楽の腰がうねるように突くたびに貢の甘い声が漏れる。透明な液が溢れてくるとそれを指ですくって勃起した貢のそれを上下に擦る。
「…は、あ‥‥ぁ‥‥」
限界に近い貢の蕩けた顔を見て神楽は意地悪く口角を上げた。
「体の相性がいいと、離れられなくなるんだよなあ」
手の動きは止めないで、神楽は貢の顔に近づく。
「嫌いな相手でもな」
「…‥!」
びく、と体を震えさせて貢は白い液体を吐き出した。
朦朧としている貢の唇を貪って、神楽も中に射精した。
「…おやすみ」
貢の乱れた前髪を梳いて顔を覗くと、すでに意識はなかった。
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