猫又坂🐱ミッドナイト

　❶初音さんはえげつない（証言：K.Nさん）

（ハッ!?　初音さんってばスムージーの紙パック両手で持って飲んでる！）
「ん？　なんだよ」
（任侠顔で超低音イケボのくせにリスみたいに両手で持ってチューって。冷蔵庫閉める時もお尻でチョンだしナニこの人可愛いが宇宙(コスモ)レベルで息できない苦しぃ……ッ！）
「僕を殺す気ですか!!」
「は？」

　怖い顔と可愛さのギャップがえげつない。

　❷初音さんはシュート上手

　この家にはミニバスケットゴールがある。

「ソファから狙うんだ。見てろよ」
（ハッ！　無邪気にふかふかボール構えてナニこの真剣な目）
「スリーポイントな」
（この鋭い眼光でシカンされたいあのゴールが憎いいっそこのシュートが入ったら先手必勝押し倒そう襲おうそうしよう、入れぇぇぇ……っ！）

　しゅぽん♪

「よし、犯す」
「ナニそれ」

　期待に応えてくれる。（でもシュートされる）

　【おまけ】初音さんとケンカした

「初音さーん」
　ちゅー。
「初音さんっ」
　ちゅうっ。
「初音さん……」
　……ちぅ。

「もうこんな時間!?　僕、今日早出だからもう行くね。いってきま」
「七瀬」
　ちゅ。
「…………」
「気をつけて行ってこい」
「……たまの一回がトリッキーすぎるよ！　なんでこんな出掛けに!?　遅刻しちゃうーーわあぁん！」
「いや行けよ。ﾄﾘｯｷｰ?」

　たぶん犬も食わない。