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「にしやまさん、いらっしゃいませ。どうぞ、こちらのおせきに座ってください」
百華は桃ちゃんたちの接客の様子をよく観察しており、毎回西山君に丁寧な接客でカウンターまで案内をする。
厨房と向き合うカウンターの一つのスツールに座ると、西山君は百華に微笑む。
「接客、上手だね。もうなんでも出来ちゃうんじゃない?」
「うん!もも、らいねんいちねんせいさんになるから。おとなになるから」
胸を張って高らかに言う百華に、俺と桃ちゃんは笑みをこぼす。
「ははっ、大人か。確かに、小さな大人だね。そうかぁ、もう来年小学生かぁ。大きくなるのは早いなぁ。その分、俺が年取るのも」
西山君は、ちらっと俺を見ながら嬉しい反面悲しい現実を嘆く。
「私もってことだね」
桃ちゃんが、さりげなく笑顔で呟いた。
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