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「……デート。今、デートって仰いました?」
「おしゃしゃいました」
西山君が、一瞬だけ固まる。
俺は、その場に凍てついたように固まる。
まさか、百華の口から『デート』なる単語が出てくるとは!
会話の流れや、西山君だらけのお絵描き帳、そして西山君に異様なまでの執着を見せる百華の様子からして、きっと意味を理解した上での発言だろう。
幼稚園児でも、女の子なのだ。
恋する一人の女の子なのだ。
って、ダメだ!
恋は、まだ百華には早すぎる!
しかも相手は、ふた回り以上歳上で彼女持ちだ!
そんな若い身空で、許されざる恋に苦しむことはない!
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