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真上から高笑い声がするけれど周りは動じたようがない。まさか、と思い真上に見上げる。
裁判官に目線を戻すと、また周りを見渡してもピクリとも動じないみたいだ。
自分自身が『死刑』宣告を受けたのにも関わらず、美少女の幽霊に目がいく。
天井からゆっくりと降りる幽霊は、はにかむ口が閉じない。
『私の願いを叶えてくれて有難う。
あの子、人の彼氏を奪っていったクセに私の葬式でニヤニヤと笑うの。
あの子の事は嫌いだったから、殺せて良かった』
長々と喋り倒した幽霊は、う〜んと言い残して消え去った。
冤罪である僕を『人殺しの犯罪者で死刑』というレッテルを貼らされた状態で、成仏した幽霊だった。
END
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