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「何事も気持ちさえあれば人生いつでも変われる、新しいスタート切れるんだよ」
大きな手で、私の手を包みこむ様に握るジョン。
彼は真一との関係も含め、現状を変える事を促す。それはグレーゾーンを許さない欧米的発想だと思う。
「以前の溌剌としたヨーコに戻って!」
励ましの言葉が胸に刺さる。
伝えたい事を伝えきった感のジョンは、晴れ晴れとした顔で去って行った。
何だか一人で呑みたい気分だ。
ジョンの言葉がグルグル回る。
所有は主張しといて、釣った魚に餌さはやらない。
もといセックスはしない、出来ないじゃ続ける価値ある?って事だよね。
逆に言えば、セックスさえキチンと出来てれば、真一との関係は良好なの?
今までの関係を見直す時期かもしれない。
真一の店が絡んでるが、元は私の中の寂しさから承諾した同居…様々な思いが頭をよぎる。
双子達に晩御飯は適当に食べて、と書き置きは残しといたが、真一の機嫌の為には早く帰宅した方が得策だろう。
ああ、私自身既に真一の顔を見たくて急いでないところが駄目だ…
ジョンに相談したのは、失敗だった。
私の気持ちが、ぐらぐらと揺れただけ。
ずっと俯いて考えながら歩いてたら、いつのまにか駅前の繁華街の喧騒を抜けていた。
我が家近くまで来た時ふと顔をあげたら、赤く大きな月が低空に輝いてた。
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