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ドサリと二人でベッドに雪崩れ込んだ。
熱い塊とは別に、ゆっくりと切ない程のキスが私を狂わせる。
ローターの挿入からここまで、イキそうになると体位を変えられ、私の中はマグマだまりの様に成っている。
「…ねぇ、イ・カ・せ・て…お・願・い」
私は彼の頬を両手で挟み、聞こえなくても伝わる様一音ずつ唇を動かした。
塊が大きくなった気がする。
片脚が真一の肩に担がれ、抜き差しが始まる。
緩慢な動きの一突きごとに、担がれた足を噛まれた。
「!」
甘噛みより強めの痛覚と快感が相乗効果で痛気持ちいい。少しアブノーマルなセックス。
与えられる痛みを堪えようとする強張りと、最中、陰核や乳首を擦られ快感を解放したい相反する身体が収縮を始めた。
「くっ」
真一が歯を食いしばる声がし、抽挿も激しくなる。
頭の中がスパークし臨界を超えた。
真一も爆ぜた。
いたわる様な口づけをして、彼が抜ける。
途端にゴボッと私の中から漏れ出る精液。
私は荒い呼吸をおさめている横の真一にしなだれ掛かり
「これで妊娠しなかったら、よっぽど相性悪いよね」
と、くすくす笑いながら冷やかす。
インターバルをおきながら、朝まで何回したのだろう。
セックスの匂いで充満した部屋の中で、私は気を失った。
朝日が降り注いでる。
自由な視界で、眩しさに目を細めた。
下半身に温かい感覚を感じ、がばっと上半身を起こす。
洋服はちゃんと着ているのに一睡もしてない様な顔の真一がいた。また既視感。
ベッドの端に腰掛け、私の下半身を丹念に拭いている。
「…凄かったね」
「そう?」
淡々と答える彼。
「有難う。もう良いよ」
真一から温タオルを受け取った。
「…ごめん。それ」
彼の視線の先に目をやると、私の右足だけ噛み跡だらけ。
「良いよ。服で隠れるから」
「本当にゴメン…」
真一が深く俯き、顔が見えない。
彼が泣いてると思うのは気のせいだろうか…
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