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外国みたいに評判の良いメンタルクリニックが数多ある訳ではない。
恥を忍んで相談してみようか、ジョンに。
真一は、私がジョンに連絡取るのを嫌がる。しかし今となっては、何でも包み隠さず話せる相手は彼しかいない。
距離がある分、殊更気楽に相談が出来る。
何通かメールをやりとりした後、赤裸々にセックスの悩みを打ち明けた。
でも恥ずかしいから、アドバイスは文字で返してと追記して。流石にビデオ通話でジョンの顔は見れない。
ジョンからの返信は簡潔だった。
結婚してるならともかく、そんなセックスLIFEで一生彼と居れるの？別れたら？
ジョンが、そう思うのは至極当然。
考えなくもなかった。
未だ私は30代に突入して数年経っただけ。
しかし、私の事を「愛してる」と言ってくれる真一から離れ、今更婚活する気になれない。
それに私自身、真一の事が好きだ。
そう返すと、Are you crazy？
と返事の文頭にあった…ですよね。
ちゃんとしたセックスが出来なくても彼が好きって、もはやプラトニックでも良いって？それ位、彼の事を愛してるって事？
そう問いかけられ、又悩む。
子どもが欲しかったら、人工授精等方法はある。精子に問題がある訳ではなかったから。
ただ究極のスキンシップ、真一自身を感じられないだけ。
初体験の相手だったジョンとのセックスは、女の悦びに酔い痴れた。
あの感覚を真一と味わいたい。
その為にはどうしたら良いか、医者じゃない普通の人目線で聞きたかった。
プレイしてみたら？
なるべく女臭くない様、如何にもセックスしてるってならない様、感覚だけに委ねてみたら？と提案された。
具体的には、目隠しや遮音性の高いイヤホンなりを使ってとあった。
成る程、それも有りかも知れない。
行為の最中の相手の情報が、ダイレクトに飛び込む視覚や聴覚を遮断する事で、余計な映像を思い出さず、真一自身の感覚だけを研ぎ澄ます事が出来るかも知れない。
そんなやり取りをジョンとした矢先、真一から似た様な提案をされた。
まるでメールを後ろから読まれた様なタイミングで、吃驚した。
そして更に驚いたのは、ジョンが突然来日し私の目の前に立った時は、漫画みたい口を開けたままだった。
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