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「Hello!ヨーコ!」
「えっ!?ええっ~!!」
私の大声に構わずハグしてくるジョン。
「サプラ~イズ」
私は硬直した肢体を解き、
「ジョン!!」
と抱きついた。
「吃驚した~何で言ってくれなかったの?」
胸元を叩く。
身長差があるので、少し手を伸ばさなければならない。北欧の血が入ってるせいか欧米人にしても、ジョンは背が高い。
「いや~日本に旅行に行く事は前から決まってたんだ」
そこで背を屈め、私の耳元でコソッと
「メールじゃ言いにくい雰囲気だったし。で、ヨーコの彼、彼処で睨んでる人?」
私がいきなり、大柄な外国人と英語で話し始めたから、店中の視線を集めていた。
勿論、ランチタイムの弁当を売ってた真一の目にも留まっていた。
「そう…」
凄く不機嫌そう。でも久し振りの友人が訪ねてきたのだ。
「いつまでいるの?」
「明日の夜は京都に泊まる」
「じゃ今夜、夕飯一緒に食べる?」
「It's all right」
「何食べたいか考えといて!6時にここで待ち合わせ」
「OK」
手を振り合う私達。
ランチを庭カフェでとる人々で、私がいるドリンクのオーダーカウンターに列が出来ていた。
今は真一の方を見ない、今日は真一との事を考えない!
単純に友人の来訪を楽しむだけ!
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